副交感神経に期待しすぎないほうが良いかも
愛知県一宮市の青葦【あおい】鍼灸院の加藤です。
身体の不調の原因としてよく挙げられるのが
自律神経の乱れ
というものがあります。
その中でも特に、副交感神経の働きについて言及されることが多いように思われます。
確かに、副交感神経の働きは大切ですが、身体の不調を解決する為に副交感神経の働きを良くするという理論は妥当なのかと加藤は疑問に思っています。
なぜ副交感神経が注目されるのか
副交感神経がここまで注目される理由としては、現代社会はストレス社会で、交感神経が過剰に働いてしまっており、副交感神経の働きが悪くなってしまう人が多いというようなことが言われているからです。
そして、副交感神経の働きが悪くなると身体が安まらないので体調が崩れる。
だから副交感神経の働きを高めよう、といったような風潮があるようです。
*あくまで一つの見方です。
自律神経と精神状態
確かにストレスによって自律神経が乱れるといったことはあり得ます。
自律神経は精神状態の影響を受けます。
だた注意した方がいいのは、
自律神経は精神状態(のみ)でコントロールされているわけではない
ということです。
自律神経を構成しているのは
・交感神経=闘争と逃走の神経
・副交感神経=休息の神経
です。
精神状態とあえて結びつけるなら、交感神経は緊張で、副交感神経はリラックスです。
ただ、自律神経にとって精神状態の変化というもののは、どちらかというとおまけみたいなものだと考えています。
実際に自律神経を反応させる主となるものは、
・身体の動きが活発化かそうでないか(非活動であるか)
です。
より簡単な図式にすると
・動いている or 止まっている
です。
動と静です。
自律神経と身体活動
重要なポイントは、交感神経というのは
身体が動けるように機能を切り換える神経
で、副交感神経は
身体が動いていないので(止まっている)、動いた際に使ったエネルギーや身体の損傷を回復させるように切り換える神経、
ということです。
動く為に交感神経が働くのであり、動いてないからその間に身体を回復させようとするのが副交感神経ということです。
緊張やリラックスといった精神状態より動いているか、動いていないか、の状態の方が自律神経に与える影響は大きいと思われます。
人間を含めた動物は動きの中で生きている
最初のほうに話を戻しますが、現代社会では確かに副交感神経の働きが狂っている人は確かに多いのかもしれないです。
ただ、それは圧倒的に身体を動かす機会が減ってしまったからなのかもしれません。
身体を動かしていない、だから副交感神経が働く。
さらに、デスクワークなどで身体を動かす必要がないから、ずっと副交感神経が働いている。
つまり、副交感神経が過剰に働き過ぎておかしくなっている可能性もあるということです。
ちなみに、副交感神経が働くと、エネルギーを身体に貯めこむようになるので、肥満になりやすいといった面もあります。
現代社会には肥満の方が多い、といったこととも、副交感神経の働き過ぎが関係しているかもしれません。
身体心理学でも学びましたが、人を含めた動物はやはり動きの中で生きている、ということだと思います。
医学の祖であるヒポクラテスも
動くことは生きること
と言っています。
身体の悩み、慢性的な症状を解決するには、運動を含め、身体を動かしていくことが必須です。
鍼灸治療やマッサージ、手技療法やボディワークは動きやすい身体、動きたくなるような身体を作るお手伝いもできます。
興味のある方はぜひお声かけください。
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