脳梗塞後遺症は症状悪化の予防を
訪問マッサージ・鍼灸も行っております、青葦治療院・整体院です。
※訪問の場合は、カトウ治療院として伺っています。
訪問マッサージ・訪問鍼灸を利用される方の中には、脳梗塞後遺症で片麻痺になっている方が多いです。
では、片麻痺の症状に対してどんな治療、リハビリが有効なのか。
簡単に説明していきます。
脳梗塞とは
そもそも脳梗塞とは何か?
脳梗塞とは
・脳卒中(脳血管障害)のひとつ
・何らかの原因で脳の血管が詰まる
・脳への血流が悪くなり脳細胞がダメージを受ける
といったものです。
ちなみに、脳梗塞は脳卒中(脳血管障害)の
・約60%
を占めていますので、脳に障害が起きた、とするなら一番可能性が高いのが脳梗塞となります。
では、なぜ脳梗塞が起きるのか?
主な原因として挙げられるのが、
・動脈硬化(血管が硬くなり、狭くなる)
・血栓(血の塊ができる)
です(動脈硬化の原因としては、高血圧・糖尿病・高脂血症などが考えられます)。
つまり、脳梗塞とは
動脈硬化になる⇒血栓ができる⇒脳の血管に血栓がつまる⇒脳への血流が妨げられる⇒脳細胞がダメージをうける
といった状況になります。
その結果起きる後遺症として非常に多いのが
・片麻痺
です。
片麻痺とは、
・右or左半身の腕・脚の運動障害と感覚障害(自分の思い通りに動かなくなったり、身体の感覚がおかしくなったりする)
といったものです。
片麻痺の症状
片麻痺症状は、脳梗塞後の脳細胞の障害によって起きる後遺症です。
中枢神経(脳、脊髄)に障害が起きると、痙性麻痺や弛緩性麻痺が起きます。
痙性麻痺は
・筋肉の緊張が高まりすぎる
・関節が動かしにくい
・余分な力が入ってしまう
というふうに過剰な筋緊張が表れます。
弛緩性麻痺は、逆に力が入りにくい状態です。
片麻痺は、そういった症状が主に身体の片半身に表れるのですが、片麻痺が起きる根本的な原因は脳細胞の障害(損傷)なので、一度なってしまうと、完全に元通りになることは困難です。
一度傷ついた脳細胞は再生せず、増やせません(一部増やせる部位もありますが)。
ですが、脳には可塑性(脳の他の部位が機能を代替する)があるので、『完全に』とはいかなくても、症状が軽減することはよくみられます。
そこに期待して治療、リハビリを行っていきます。
どんな治療、リハビリをするのか
治療、リハビリは、運動療法がベースになります。
治療のポイントになってくるのは
・麻痺していない側(健側)の運動機能を高める
・麻痺している側(患側)の運動機能の低下を防ぐ(できるなら高める)
・自己操作感を促し、自己効力感を得られるようにする
ことです。
麻痺側の運動機能の低下を防ぐを第一にしつつ、麻痺していない側の運動機能を高めて麻痺側をフォローできるようにする、という流れで施術をすすめます。
左右の半身で、運動機能に差が出てしまい、バランスが悪くなった状態ですが、バランスが崩れたなりに、少しでも動けるように、動きやすくなるようにしていく必要があります。
そして、自分の身体の半分が思い通りに動かない状況は、自身の半分を失ったかのような喪失感を与えることになります。
だからこそ運動療法(リハビリ)で、少しでも自分の力で自分の身体を動かしているという『自己操作感』を促していきます。
自己操作感は、自己効力感(自分のことを自分でコントロールできている感覚)につながるので、喪失感を和らげることにもなります。
運動療法のいいところは、運動機能を維持、向上させつつ、精神面も安定させる効果があることです。
そこにマッサージや指圧で、筋肉を揉みほぐし、血流を良くしたり、身体感覚を促したりすることで、さらに効果的な施術になります。
その他付け加えるなら、足関節(足首)の可動域が特に重要です。
片マヒ症状の人は、足関節が内反底屈しています。
内反尖足といいますが、この状態では足裏が床(地面)に全部つかないので、うまく立つことができないし、うまく歩くこともできません。
また、内反尖足になってしまうことで車いすへの移乗なども困難になってしまうので、なんとしても防ぎたいところです。
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