小児障害と動作法
訪問マッサージ・鍼灸も行っております、愛知県一宮市の青葦治療院・整体院です。
※訪問の場合は、カトウ治療院として伺っています。
身体心理学という学問では身体の動きと心の働きを結びつけて考えます。
身体と心に相関があることは、ほとんどの人に身に覚えがあることだと思います。
小児障がいの身体のケアに使える技法の一つに、そういった考えた方をする
・動作法
というのがあるので紹介します。
動作法とは
動作法というのは、
『身体の動きを通じて、身体の筋肉の緊張と弛緩を感じることで、動作的な改善や心理状態の安定をねらっていく』
ものです。
身体心理学では、身体の動きや身体感覚は心の働きと結びついていると考えます。
筋肉の緊張の度合いを、そのまま心理的な緊張の度合いと捉えます。
動作法では、
・筋肉の緊張と弛緩をコントロールする能力を高める
ことで、発達障害の方や脳性麻痺の方などの身体の動きのコントロールする能力を高めたり、精神的に落ち着けたり、コミュニケーション能力を高まることを期待します。
腕上げコントロール訓練
動作法でもっとも基本的なやり方は
・腕上げコントロール訓練
です。
簡単に説明すると
1.まず仰向けに寝てもらって腕を身体の横に置いた状態から腕を上に挙げていく
2.そこから今度は腕を元の位置に戻していく
3.腕を挙げて、元の位置に戻す 。
といったやり方です。
簡単です。
ただし、ただ腕を挙げて戻すだけではありません。
腕を挙げる際に、『どの筋肉を緊張させるか』や『どの筋肉を弛緩させるか』を、患者さん自身に感じてもらいながら行っていきます。
セラピストはその際に、使う筋肉を触ったり、口頭で指示を出すことで、患者さん自身が自分の身体の緊張具合を感じやすく誘導します。
腕上げコントロールができるようになってくると、腕を動かすスピードもコントロールできるようになります。
また、『どれくらい緊張、弛緩させればいいのか』、『自分の身体がどう動くのか』など自分の身体を自分で操作するために必要な感覚を得ることができます。
そしてそれが、『自己効力感』にもつながっていきます。
動作法で内的な自己との対話
発達障害の方や脳性麻痺の方などの治療に効果が期待できると言われている動作法。
ですが、それ以外にも
『自分の身体を自分でコントロールしている』
といった自己操作感覚、自己効力感を得られるといった面で、その他、身体に症状、悩みを抱えている方たちにも有効です。
身体(筋肉)の緊張は心理的な緊張と関連しますが、身体に症状、悩みを抱えている方は、そのどちらの緊張も高まっています。
特に筋肉の緊張、弛緩に関しては、緊張させるのは簡単ですが、弛緩させるのは難しいです。
そして、心理的にも緊張するのは簡単ですが、弛緩はさせにくいものです。
自分の力でリラックス状態を作るのは難しいと、ほとんどの人が分かっていると思います。
その心理的な弛緩、リラックス状態を作りだす為に、動作法で身体の動きの中で筋肉の緊張や弛緩を感じられるようになれば、それに伴い、心理的な緊張をコントロールする能力が上がります。
身体(筋肉)の緊張をコントロールできるようになれば、肩こりなどの症状の軽減にもつながります。
動作法は、自分の身体の声に耳を傾ける、自己との対話、内的な対話にも使えます。
動作法はどんな人にも有効なので、興味のある方は一度試してみて下さい。
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