一宮市で鍼灸を得意としている鍼灸院・青葦鍼灸治療院
saya Saya2024-10-04 先生いつもお世話になっております。 仕事の疲労と肥満で不具合ばかりの体ですが、先生に施術していただくと痛みも和らぎ軽くなります。 体に触れただけで色々と分かってしまうようで不思議な先生です。 鍼は初めての時は痛くないよう施術してくださいましたが、2回目の時はめちゃくちゃ痛かったです笑 けれど翌日になり体の痛みや疲労感が無くなったので、今後も利用させていただきたいなと思います。 かさ岸田2024-09-06 病院で適応障害と診断を受けて、薬以外で何とかしたいと思い、青葦さんに伺いました。 心よりもまずは身体を、という説明を受けて、正直腑に落ちないところもありましたが、続けてみないと分からないなと思い、現在も通っています。 身体の無意識の力みが、だいぶ治まってきているとのことで、それに伴って体調もどんどん良くなってきています。 しのだや2024-08-23 口コミが表示されないので、あえて☆4にして投稿しています。 パニック障害で何度か利用させていただきました。 自分で全くコントロールできない症状で、いつ治るのか不安でしたが、勇気を出して青葦さんに通って良かったと思っています! パニック障害に対して独特の見立てをして施術してくれました。 それが功を奏したのか、今では症状は完治しています。 同じような症状で苦しんでいる方は一度施術を受けてみることをオススメします! ナギ2024-08-21 様々な不調にも快く対応してもらえるので大変ありがたいです。 終わった後は状態がよくなります。 鍼治療と整体をしてもらえるので それも気に入ってます! 不調の時だけではなく、やはり体を良い状態を維持するには定期的に通う方がいいなと、今回の不調で実感しました。 身体の不調で悩む方にはぜひオススメしたい治療院です。 定期的にしっかり通うことで 身体の不調をなくしていきたいと思います。これからもお世話になります! 吉村暢仁2024-07-02 いつもお世話になっています。 最初は偏頭痛とめまいで施術していただいていました。 なかなか良くなりにくい症状でしたが、随分良くなり普通の生活が送れるようになりました。 また肩こりや腰痛、眼精疲労などが酷くなると、すぐ先生に診て頂いています。 施術中に、これはどこに効くのでしょうか?などと質問しても、嫌な顔一つされず、丁寧に説明して頂けます。 古くからある鍼灸院の中には少々高圧的な先生もいらっしゃる中、加藤先生は物腰柔らかでとても優しく、施術は超一流だと私は思います。 きぬたよう2024-06-12 鍼は初めてでしたが、私には全然問題ない痛みでした。 頭痛の症状で伺いましたが、頭と顔と首をメインに施術してもらいました。 鍼を刺してもらってしばらくすると、頭の痛みが引いていき、すぐに効果を感じられました。 期待していた以上の効果があったので、頭痛の治まりが悪い時はお世話になろうと思います。 やまさきさやか2024-05-21 眼精麻痺で通院しました。とても親切、丁寧な施術で3ヶ月ほどかかると言われていた眼球の麻痺も2ヶ月ですっかり、よくなりました。 右目が開かない状況でとても不安に思っていましたが、毎回劇的に改善していきました。 また、耳や鼻などの症状が出ていない部分も指摘していただき、慢性的な不調が改善されました。 このたびは、ありがとうございました!! Kiyoji2024-05-18 身体の調子が良くなって、気付いたらメンタルの調子も前より良くなってました笑 身体の大切が身に沁みました。 ありがとうございます!もっと読み込む
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を一番の目標に治療に取り組んでいきます。
そのため鍼を使った治療を推奨しています。
※鍼が苦手な方は遠慮なく整体を選んでください。鍼を受けなければダメというわけではありません。
当院の治療の考え方などについて
読んでいただいたほうが、施術が受けやすくなると思います。
※当院のホームページは、医療従事者の方に向けての情報発信はしておりませんので、ご理解の上お読みになってください。
健康と生きる気力
私は以前に介護の仕事をしていたのですが、その仕事の中で
・生きる気力を失くしてしまった高齢者の方
に何人も出会いました。
その時に気づいたことは、
・身体が健康を損なえば損なうほど、生きる意欲も損なわれる
ということです。
寝たきりの方ほどその傾向が強かったからです。
・健康を損なったことが生きることを苦しくしてしまった
のだと思います。
健康で自分らしく
そこからさらに深く考えていくと
・健康を損なうことは自分の一部を失うこと
にも通ずるのではないかと思いました。
おそらく、多くの人は『幸せになりたい』と願っていると思いますが、その『幸せ』の中には
・自分らしく生きたい
という願いも込められていると思います。
健康を損ない自分の一部を失うことは、自分らしさを失うことにも繋がります。
それで結果として生きる意欲も失ってしまうことは、とても悲しいことだと思います。
『そんな未来が訪れないように』
『自分らしさ(健康)を失い生きることが苦しくならないように』
という思いをもって患者さんの身体と向き合っていきます。
健康で楽に生きる
健康を損なうことで生きることが苦しくなるのであれば
・健康であることは生きることを楽にしてくれる
ということになります。
生きていく上で、若い方ほど健康の優先度は低くなってしまうのですが、先のことまで考えると身体が健康であることの価値は想像以上に高いです。
毎日健康に気遣って生きるとなると、正直、相当窮屈な生活をしなくてはいけないので、そこまで突き詰めてやる必要はないと思います。
長い人生を楽に生きていくために
ですが、身体の健康に全く気を遣わないというのは怖いことです。
人間の寿命はおおよそ90年ほどあります。
それだけの時間を自分の身体と共に過ごすことは、頭の片隅に置いておくべきです。
『楽に生きたい』と考える時、心の問題であったり心の健康に目がいきがちです。
ですが、その生き方の基礎になるのは身体の健康です。
身体の健康も心の健康もどちらも大切ですが、身体の健康こそ生きていく上での軸になると考えています。
信じていなくても救われる
当院での施術には効果が期待できる部分が十分にあると思っていますが、その根拠(そう思わせる要因)として
・患者さんからの信用を得ていない状態でも効果を実感する患者さんがたくさんいるから
というものが挙げられます。
その根拠について説明していくと、まず鍼灸院に通われる方の多くは、初めて鍼を受ける方がほとんどです。
そして、『痛いのかな?』『怖いな』『どんなことされるんだろう』というような不安や疑問を抱えて来院される患者さんがほとんどで、基本的に皆さん半信半疑で来院されます。
実際のところ『半信』も無いかもしれません。
いきなり初対面の人を信用することは基本的にあり得ないことです
ただ、少なくとも当院で施術を受けようと予約されていますので、僅かながらの信用はあると思っていますが。
それでも僅かな信用であることには違いありませんので、私は心構えとして
・患者さんからの信用が仮になかったとしても力を尽くそう
というように考えています。
ですので、仮に信用されていなくとも施術の質が下がることはありません、安心してください。
患者さんからの信用が得にくい状況は思わしくないように感じるかもしれませんが、結果としてその状況が施術の効果を証明していると思っています。
なぜかと言いますと
・患者さんからの信用がないかもしれない状況でも治療効果を実感する患者さんがたくさんいる
からです。
そして、その状況から
・患者さんの心理状態に関係なく治療効果を出すことができる
と推測できます。
身体の痛みなどの症状は、当人の心理状態に大きく影響されますので、患者さんの心理状態が良ければ施術が良くなくても効果を実感してしまう可能性があります。
それはそれで良いことなのですが、それが施術の効果だったのかは分かりにくくなります。
ですが、患者さんがこちらを信用していない心理状態であっても効果を実感するのであれば、それは心理状態の影響ではなく、施術の効果である可能性が高いことになります。
その状況自体が施術の効果の信ぴょう性を高めてくれているということです。
患者さんからの信用が無いからこそ逆に施術の効果には信用が生まれる、という面白さがあります。
治療における一番の価値
まず一番に追求することは
・治療(施術の)効果
です
それがなければ、当院に通う価値が無いと考えるからです。
その次に
・費用対効果(コストパフォーマンス)
・時間対効果(タイムパフォーマンス)
です。
来院される方にとって、お金と時間は大切なものです。
その大切なものを使って得られる治療効果を少しでも高められるように努めていきます。
当院では鍼治療をオススメしていますが、それはその目的に沿っているからです。
患者さんが一番の求めているもの
その他に
・院内の清潔感、衛生状態
・安全な施術
などにも気を付けています。
・セラピストの人柄
・付加サービス
なども大切なことかとは思いますが、患者さんが一番に求めているものは何かに注力して、本来の目的を見失わないように対応していきます。
人柄が身体を治すことはない
誤解されるかもしれませんので先にお伝えしておきますが、セラピストの人柄がどうでも良いと思っているわけではありません。
ただ、現実問題として
・人柄が身体を治すことはない
と思っています。
病院でも同じですが、患者さんは人柄の良い先生やセラピストがいるところを好みます。
※この場合の人柄とは、あくまで患者さんの好みに合っているという意味です。
そのメリットとしては
・通院しやすい(通院することの抵抗が無くなるor減る)
が挙げられますが、ここで一度考えていいただきたいことは
・人柄の良い人に診てもらったら、治る可能性は高まるのか
ということです。
私が出す答えは『NO』で、人柄の良さと治す力は比例しません。
私も人柄の良いセラピストは何人も知っておりますし、そういった方たちの施術を受けたこともありますが、特別効果が高い(他の人と比べて)ということはありませんでした。
人柄の良さと治す力は、基本的に関係ありません。
※重要なことなので何度も言いますが、セラピストの人柄がどうでも良いと思っているわけではありません。
患者さんが病院や鍼灸院に通う目的は、『人柄の良い先生(セラピスト)に会うため』ではなく『身体を治すため』だと思います。
その目的に沿った選択をするのであれば、『先生の人柄が良いから通う』という判断はしないほうがオススメです。
もちろん人柄が良いに越したことはないのですが、そこを中心に考えてしまうのはもったいないと思います。
その選択が、自身の治る可能性を低くしてしまっているかもしれません。
好かれることよりも嫌われないこと
人柄が病を治すことは無いことから、人柄に最も重きを置くことはしていないのですが、それでも注意していることは
・患者さんに嫌われない
ということです。
もちろん患者さんに好かれるに越したことはないのですが、それを追求していくと
・患者さんに嫌われないか常に顔色を伺いながら治療する
ということになってしまいます。
そういった心持ちでは、治療に対して気の散った状態では、患者さんの悩みを解決するために全力を尽くせなくなります。
※あくまで私の考え方です。
患者さんに好かれるかもしれないけれど、治療で結果を出しにくくなるのであれば、それは患者さんにとって不利益なことだと思っています。
ですので、私は
・患者さんに嫌われない程度の人柄であれば良い
という考え方で患者さんと接しています。
それが私なりの患者さんへの誠意です。
運動(セルフケアなど)指導はほとんど行いません
私なりの施術の質の高めるための方針なのですが、
・積極的に運動指導や生活指導は行わない
ことにしています。
言い換えると
・施術時間を削ってまで指導をしない
ということです
身体のケアの方法を丁寧に伝える場合、そこに多くの時間を割く必要が出てきます。
つまり、実際に施術を受ける時間が大きく減るということです。
なんなら、実際の施術の時間は無くなってしまう可能性もあります。
そうなってくると、そこまでして運動指導などを受けたいのか、という話になってきます。
多くの患者さんにとって、それは望ましくないことだと思っていますので、当院では積極的に運動指導や生活指導を行わない方針でやらせていただいております。
簡単、手短な指導は行うことはありますし、LINE公式アカウントに登録いただいて『こんなセルフケアもありますよ』とYouTubeの動画を探してお伝えすることはありますが、それくらいのものだと思っていただければと思います。
『餅は餅屋』と言いますが、多くの鍼灸院、整体院における運動指導などに思うことですが、その道の専門家に指導を受けるのが一番良いと思います。
運動指導であればパーソナルトレーナーなどにしっかり教わりましょう、ということです。
気の流れは分かりにくいですが
鍼灸を始めとした東洋医学をベースにした治療の方針は
・気の流れが整うことで様々な症状が治る
というものです。
気の流れさえ整えば何でも治る、と解釈してしまうのは拡大解釈しすぎになってしまうので注意が必要ですが、それに加えてご理解いただきたいのは
・具体性が無い治療をする
ということです。
気の流れ、という目に見えないものを指標としていますし、その気の流れが整うということもイメージしにくいものでもあります。
こちらとしては、気の流れを
・身体の動き
・身体の緊張度合い(力み)
・呼吸
・身体の寒熱
などでを参考に総合的に観て、分析して捉えていますが、それは患者さんにとって馴染みのない知識や感覚なので、具体的に理解するのは難しいと思います。
曖昧だからこその多様性
具体性がないことは、良くないことのように思う方も少なくないと思います。
確かにそれは一理あるのですが、具体性がないからこそ良い、という面もあります。
具体的過ぎることで、そこ当てはまらないから対応できない、といったように治療が限定的なものなってしまう可能性があるからです。
東洋医学はあいまいな部分がありますが、そのあいまいさがあるからこそ様々な症状に対応できる可能性があると思っています。
慢性的な症状で苦しんでいる患者さんの多くは、その原因がハッキリしない状況にいます。
原因がハッキリしないからこそ、あいまいな要素がある東洋医学的な整体観とは相性が良いのではないかと思っています。
施術者 加藤 浩
青葦治療院・整体院の加藤です。
実は私自身も【腰部椎間板ヘルニア】を患っていました。
当時はとても辛く、特に足腰の痛みとしびれで歩けないほどでした。
まともに歩けない自分が情けなくなり、気持ちもずっと落ち込んだままでした。
ですが、そこから
・身体の使い方
・リハビリ(運動)
・神経ブロック
・鍼灸治療
の組み合わせにより、現在では症状は治まっています。
身体の調子としては、ウルトラマラソン(71km、100kmコース)にも挑戦できたくらいです。
ちなみに、71kmは完走、100kmは途中リタイヤ×2です。
2021年は、ウルトラウォーキング(104km)に挑戦し、無事に完走しました。
足の爪は2、3枚ほど剥がれましたが…。
4ラソンなどは長時間の有酸素運動であり、繰り返しの動作で負荷が蓄積されやすいスポーツですので、ケガは何度かしていました。
そういった経験やヘルニアの症状を克服した経験から分かったことは
・身体に不調があることでメンタルやその他全てに悪影響が出る
ということです。
ヘルニアになって心底落ち込んだ時のことを振り返って、身体が壊れることで『ここまで自分が変わってしまうのか』と思い知りました。
当たり前のことではありますが、人生何事においても身体が資本です。
健康な身体があってこそ、より良い人生が歩めます。
健康な身体さえあれば、困難に陥っても戦い続けることができます。
最後の最後に頼ることができるのは自分自身の身体です。
自分の身体を、もっと労わってあげてほしいです。
趣味は『食』
加藤の最も興味があるものは
『食』
です。
とは言っても、特別グルメなわけではありません。
単純に、食べることが好きであり、料理をすることが好きであり、自分で作ったものが美味しければなお良い、という感じの『食が趣味』です。
そこに加えて、できるだけ健康を損なわないように、食と関わるという部分もあります。
完璧に管理された食事では、せっかくの食事が楽しめなくなってきます。
ですので、ほどほどに管理して、たまに栄養バランスを気にせず食べて楽しんでいます。
ある程度の食事管理の目安として
・PFCバランス
を中心に考えています。
・P=Protein(プロテイン)=タンパク質
・F=Fat(ファット)=脂質
・C=Carbohydrate(カーボハイドレート)=炭水化物
で、その摂取割合(摂取カロリー)の適度なバランスは
・P:15~20%
・F:20~30%
・C:50~60%
になるのですが、実は意外とC(炭水化物)を摂っても問題ないんですね。
お米などはそこまでカツカツに切り詰める必要はないということです。
というような感じで、食をある程度管理しながら、食べたいものも時には食べるという感じで食を楽しむようにしています。
1.問診(問診票の記入)
分かる範囲で大丈夫ですので、ご自身の身体の状態を文字に起こしてください。
・どこが痛いか(どんな症状か)
・動作や状況によって症状が変化するかどうか
・いつからその症状があるか
を特に重視してください。
2.触診、動作、姿勢、力みなどを観る
身体に触れることで得られる情報を一番に重視します。
特に、過度な力み(無意識の緊張)には、その人の潜在的な不調も表れますので重要です。
3.問診と、触診などから得る情報を統合し施術方法を提案する
身体から得た情報を元に、症状改善のための施術のやり方を提案します。
できるだけ簡素にお伝えするようにしています。
※簡素に説明する理由
症状に対する説明をできるだけ簡素にしたい理由としては
・施術時間を圧迫しないように
・話を聞くことに集中力を使ってほしくないから
です。
症状に対して事細かに説明することも大切なことだと思いますが、患者さんが完璧に理解し、納得できるところまで持っていくためには、膨大な時間が必要となります。
それをやろうと思うと、症状の説明をするだけでまず、その日の予約時間を全部使ってしまうことになります。
つまり、
『施術を受けに予約したのに、説明だけ受けて終わって、お金を払った』
という状況になるということです。
医療的な知識がほとんどない患者さんに一から説明するとなると、結果として患者さんの目的を邪魔することになってしまいます。
もっと言うと、事細かに説明をするなら60分や120分でも全く足りません。
説明を細やかにすればするほど、患者さんの時間とお金が消費されていきます。
当院では一度、身体の健康相談と運動指導を行うコースを用意したことがありますが、そのコースをご利用になった方は一人もいませんでした。
その結果を踏まえると、『身体、症状についての説明を事細かにしてほしい』というニーズはほぼ無いということだと考えています。
そういった状況や結果を踏まえて、当院では症状に対しては簡素に説明し実際の施術に取りかかるようにしています。
また、人の話を黙って聞くという行為は思った以上に集中力を使ってしまうことも大きな要因です。
その話に、自分の知らない知識がたくさん含まれていれば、なおさらです。
患者さんの症状に対して事細かに説明すると、それを聞いている患者さんはそれだけで疲れてしまいます。
そして、その疲れを伴ったまま実際の施術に移ることになります。
それでは、身体の力も上手く抜けませんので、それが施術の質を下げることにつながります。
主に2つの理由からですが、当院では、簡素な説明で終えることでサービスの質を高めるようにしていきます。
4.施術
主に鍼と整体を組み合わせた施術を行います。
施術をすすめながら身体の変化を捉えて、その変化に合わせて施術のやり方を変えていくこともあります。
5.施術による身体の状態の変化を確認し、その後の通院などを提案する
慢性的な症状で来院される方が多いので、継続した施術になることがほとんどです。
通院のペースなどについて説明させていただきます。
鍼を中心とした施術
当院のメインの施術法は
・鍼治療
になります。
これは単純に効果を期待してのことで、
・できるだけ効果の高い治療
・できるだけ効果の続く治療
・できるだけ効果を実感しやすい治療
となるように、という目的があるからです。
鍼治療におけるデメリットとしては
・痛みが多少ある
・鍼治療後に疲労感を感じることがある(好転反応)
・内出血(青あざ)ができることがある
などが挙げられますが、それ以上のメリットがあると思っています。
また、鍼を刺した際の痛み以外にも
・響き(鈍痛のような感覚、ズーンと響く感覚)
・電気がビリっと走る感覚
が出ることもあります。
その鍼の独特の感覚が苦手な方が多いのですが、響きが出たほうが痛みの軽減は期待できる、という部分もあります。
それでも、人によっては受け入れがたい感覚だとは思いますので、その際にはお声掛けしていただければ対応を変えさせていただきますので、ご安心ください。
鍼治療がメインとなりますが、鍼が適さない部位や女性の方は触れられたくない部位もありますので、整体(マッサージ、手技療法)も組み合わせていきます。
整体も組み合わせる
整体におけるポイントは
・身体の力み(余分な力)を取り除くこと
・身体の力みが抜けるのを待つ感覚を持つ
ことです。
簡単に言うと、力づくで身体を緩めようとしないということです。
これは身体の防御反応をできるだけ引き起こさないようにするためです。
身体の不調の原因の一つとして、
・防御反応が過度に表れ、かつ収まらない
というものがありますので、そちらに配慮してのやり方です。
自分の身体と対話しながら
施術を受ける際の一番重要なポイントは
・脱力
です。
身体の力をできるだけ抜いておいたほうが治療の効果は高まります。
『身体を鎮める』と表現しても良いかもしれません。
身体の力みが強い状態は、【戦うか逃げるか反応】への結びつきが強く、こちらの施術に対して素直に受け取れない状態でもあります。
※簡単に言うと、交感神経反応が強いということです。
脱力感覚を実践できることで、治療による自分の身体の変化を捉えやすくもなります。
また、鍼治療における鍼を刺した際の痛みも出にくくなります。
脱力感覚を得るためには、自分の身体に意識を向ける必要があります。
外交的であるよりも内向的になる、という具合です。
実際に脱両感覚を引き出しにくい人は、外向性が強く意識が自分の外側に向く傾向が強いです。
外向性が生きていく上で重要であることは間違いないですが、治療においては内向性も重要ということを念頭に施術を受けていただければと思います。
鍼灸の副作用(副反応)について
鍼灸治療に対して不安などを感じて、その治療を受けたくないと思わせてしまう一つの要因として
・鍼灸治療による副作用(副反応)
があります。
その副作用について説明していきますが、まず大前提として、副作用が出たとしても危険なものではないということをご理解の上、読み進めていただけると幸いです。
鍼灸治療による副作用として挙げられるのは
・倦怠感(だるさ)
・一時的な症状の悪化
・めまい、ふらつき
・吐き気(悪心)
・下痢
・発熱
・かゆみ、発汗
などになります。
鍼灸治療を受けた際に、そういった経験のある方もいると思います。
では、それぞれの副作用が起きるであろう理由を話していきます。
※私の持論、推測です。
倦怠感
まずは
・倦怠感
です。
倦怠感が鍼灸治療を受けて起きる、であろう理由は
・免疫、代謝の変化
・鍼灸治療を受ける際の身体の緊張
です。
免疫や代謝の働きが良くなれば、それに伴ってより多くのエネルギーを使うことになります。
エネルギーを多く使えば疲労感が出る、というのはイメージしやすいことだと思います。
また、鍼灸、特に鍼治療は鍼を刺すというところから、痛みや不安、恐怖を感じさせやすいものですので、それを受けている際は身体にいつも以上に力が入り、身構えるような形になります。
いつも以上に力が入り、かつそれが施術が終わるまで継続することになるので、これもまたエネルギーを多く使うことになります。
上記の理由などにより、鍼灸治療を受けた後に倦怠感を感じることがあると考えられます。
一時的な症状の悪化
次に、
・一時的な症状の悪化
についてです。
これに関しては、推測の入る部分が大きいのですが、おそらく
・身体の状態が変化したことを脳(神経系)が異常と捉えている
のではないかと考えています。
特に症状が慢性化している方は、になるのですが、慢性化しているということは不健康な状態が普通になっているということです。
その普通の状態から、仮に良い状態に身体が変化してとしても、それは普通から普通ではない状態に移行したことになるので、身体が異常を感じたとしてもおかしくはありません。
その結果として、身体が危険だというシグナルのようなものを発して、症状が悪化したように感じているのではないかと考えています。
ですので、身体の状態を良くするにしても、一気に変えることには考慮しないといけないということでもあります。
めまい、ふらつき
次に
・めまい、ふらつき
についてです。
これに関して考えられるのは
・ただの立ち眩み
・身体の姿勢や動きに血流の変化がついていかない
といった理由が考えられます。
立ち眩みは、鍼灸治療は基本的に小一時間ほどベッドに横になっている状況が続きます。
その状況から、施術が終わり急に立ち上がり動き出すとしたら、その動きや姿勢に血流の変化がついて来ず、立ち眩みを起こしてしまうのではないかと考えています。
心肺機能が低下した患者さんほど起きやすいのも、それが理由だと考える要因の一つです。
また、鍼灸治療によって局所的に血流が良くなることは多々あります。
そうなると、血流が良くなった部分以外の血流量は減る傾向にあります。
となると、施術が終わり動き出そうとしたときに、脳への血流が普段よりも不足して立ち眩みを起こす可能性があるということになります。
吐き気(悪心)、下痢
次に、
・吐き気
です。
これに関しても、推測が大部分を占めますが、おそらく
・消化器系の蠕動運動が活発になるから
だと思われます。
普段の消化器系の調子が悪い人が鍼灸治療を受けて、その蠕動運動が活発になると、逆に違和感を強く感じることになっても不思議ではありません。
胃は特に、違和感を感じやすい消化器ですし、胃が大きく膨らむことからも分かるように、大きく動く臓器です。
活発になり、いつも以上に胃が大きく活動してしまった結果、吐き気などの違和感となって表れているのではないかと考えています。
さらに、このことは
・下痢
についても同じようなことが言えます。
消化器である腸の蠕動運動が活発になり、排便までの時間が短くなった結果、完全に消化吸収しきれずに下痢になる、といった形です。
これも十分にあり得ることだと思います。
発熱、かゆみ、発汗
次に
・発熱
についてです。
これに関しては、倦怠感と近いものがありますが、鍼灸治療によっていつも以上に免疫や代謝が活性化しますので、その結果体温が上がることがあっても不思議ではありません。
その他にあり得そうなことは
・実は潜在的に風邪のウィルスが増殖し始めていた
ということも考えられます。
要は風邪気味の状態の身体に、鍼灸治療で刺激を与えて免疫や代謝が活性化した結果、体内の風邪ウィルスを退治しようと発熱したといった具合です。
発熱についての推測は
・かゆみ、発汗
についても同じようなことが言えると思っています。
免疫や代謝が上がり、体温が上がる方向に進んでいくことで、その際の血流の変化などが、かゆみや発汗を引き起こしやすくしているのではないかと考えられます。
かゆみに関しては、もしかすると金属アレルギーの可能性もありますので、病院での検査が必要になってくるかもしれません。
パニック障害の改善
自律神経についてもっと詳しく
気づいていない不調の原因?
自身では気づいていなくても、身体の不調の原因になり得るものはたくさんあります。
鍼灸と気と物理
薄毛YouTube
薄毛の状態の経過を見られます。
薄毛患者さんの経過再生リスト
鍼灸に関する疑問、質問など
身体が教えてくれる
私が患者さんを診る際に、最も重視しているのは
・触診(身体を触って情報を集める)
です。
もちろん、問診(話を聴くこと)も大切なのですが、実際のところ人間というものは
・10分間に3回ほど嘘をつく(初対面)
といったようなデータがあるんですね。
※患者さんが嘘を言っている、と常に疑っているわけではないですよ。そういうデータがあるという事実に基づいて考えています。
そういったデータも参考になりますし、さらに言うと
・患者さんが自分の身体の状態を正確に把握していることはほとんどない
ということもあり、問診した内容を真に受けてはいけないため、触診を重視している部分もあります。
※自分自身の身体を客観的に観ることは思った以上に難易度が高いです。
他にも、鍼灸院に来られる患者さんのほとんどは、慢性化した症状をお持ちで、かつその症状の原因がハッキリしない方がほとんどです。
原因がハッキリしない症状に対しての問診から得る情報には、果たしてどれくらい参考にして良いものなのか、と思うようになりました。
※大事なことなので2回言いますが、患者さんが嘘をついていると疑っているわけではありません。
そこで、何を参考にして身体を診ていけばいいのだろうか、と考えて自分の感覚の中でもっとも人の身体の情報を集める力があるのは
・触診
だということに気づいて、何よりも触診を大事にするようになりました。
身体にはその人自身が自覚していない
・緊張(無意識の力み)
・不安
・防御反応
・他人との関わり方(距離感)
・意欲
・習慣
などが表れます。
そういったものを何かしらの形で感じ取り認識することが、
・気の流れ
を捉えることなのではないか、とも思っています。
ですので、気の流れを具体的に説明してくださいと言われても、説明するのは難しいのですが、何かしらの違和感を感じていると思っていただければ大丈夫です。
その他には、望診(目で観察すること)によって動きの滑らかさや姿勢などを観ることも大切にしていますが、やはり触診が一番かなと思っています。
『鍼灸いいよ~』と言われている医師の方もいらっしゃるので紹介します。
鍼灸業界の追い風になりますように。
ヒラハタクリニックの平畑光一先生
こちらのYouTube動画で対談しておりました。
ヒラハタクリニックの平畑光一先生のYouTubeチャンネルはこちら
こちらの動画も鍼灸を受けたい、興味がある方の参考になるかと思います。
医学部教授、大野智先生『東洋医学が本当はすごい』
島根大医学部付属病院・大野智教授がYouTubeでお話をされていました。
WHOも鍼灸を伝統医療として認定
2018年にWHO(世界保健機関)が鍼灸や漢方などを
・伝統医療
として認定しました。
世界的にも鍼灸の良さ、特性が認められてきたのかなと思います。
産経新聞の記事はこちら
鍼灸は世界的に認められている
・鍼灸治療は何にでも効く
というのは言い過ぎですが、色んな症状に効くので多くの患者さんの力になれます。
鍼灸院に通われる方の多くは、薬などでも良くならなかった慢性的な症状でお悩みですが、鍼灸治療は慢性的な症状こそ効果の期待できる治療法です。
また、鍼灸は難病のケアとして受ける方もいます。
難病そのものを治すことは難しくとも症状を軽くするように、または進行を遅らせるように身体のケアをしていきます。
目指すのはQOLを高めるサポートです。
痛くない、とは言えない鍼灸
鍼治療には
というイメージがどうしてもつきまといます。
確かに『鍼は全く痛くないです』とは言えません。
ですが、それを差し引いても鍼治療はオススメしたい治療法です。
実際に鍼を試した患者さんからは
『鍼の効果に驚いた』
との声を多くいただいています。
イメージしやすい効果としては
・血流の改善
・神経系の働きを整える
・白血球など免疫系が整う
・炎症が抑えられる
・筋膜(結合組織)のバランスが整う
といったものがあり、それらが相乗効果を生み出します。
痛いか痛くないかよりも重要なこと
鍼治療は
・痛い
・怖い
という理由で嫌厭されがちですし、鍼灸院を避けてしまう方も少なくないです。
だとするなら、『痛くない鍼』『怖くない鍼』をすればいいのでは?と思われるかもしれませんが、そうしないことには理由があります。
それは
・患者さんにとって重要なのは『痛くない』ことではなく『体調が良くなる』こと
だからです。
となると、私たちが追求すべきなのは
・『痛くない鍼』よりも『治療効果の高い鍼』
ということになります。
これはあくまでも優先順位であり、『痛くないし効果も高い鍼』というものがあれば一番良いということは十分に理解しています。
ですが、鍼を刺すという施術であったり、主にツボに鍼を刺すという状況から、痛みを全くのゼロにすることは不可能だと考えています。
※私個人の経験上、どんなに鍼を打つのが上手いと言われている人でも、多少の痛みは出てしまいます。
※また、どれだけ細い鍼を使ってもチクッとした痛みの感覚はゼロにはなりません。
※わずかでもチクッとすれば、それは『痛みがない』ことにはなりません。
鍼を刺すということは皮膚に傷がつくということであり、痛覚が反応する可能性のある行為です。
そして、鍼で狙うツボという場所は、おおよそ神経や血管の通り道です。
ですので、そこを刺激することは痛みが出てもおかしくない、ということになります。
鍼治療には、そういった事情があることをご理解の上、施術を受けていただければと思います。
そして、そういった事情を加味して、患者さんにとって最もメリットがあるように施術をすすめていくとしたら、
・鍼が打たれるのは痛いから受けたくない
という感情的な判断に関しては、一旦、考慮しないようにすべきだと思っています。
私が集中すべきなのは、
・患者さんの痛みなどの症状をいかに改善するか
であって、
・いかに鍼治療の痛みを無くすか
ではないと考えています。
痛みを無くすために鍼を打つべき場所に打てない、というような状況になり効果が出にくくなるのであれば、それは本末転倒です。
優先すべきは効果です。
もちろん、鍼の痛みがないに越したことはありませんので、全く配慮しないということはありませんが。
私としては
『鍼って痛くない。すごい』
という感想よりも
『鍼ってよく効く。すごい』
という感想が嬉しいですし。
もっと言うと、
『鍼って痛くない。すごい』
という感想をもらったところで効果がないのであれば
『そもそも何のために鍼治療を受けたんだっけ?』
となってしまいますよね。
そして、痛くない鍼だ(効果はない、効果があったかどうか分からない)という評価をしていただいても、当院の評判が良くなるとは思えません。
患者さんにとっても、当院にとっても良い状況を作っていくためには、やはり
・痛いか痛くないか
よりも
・効果があるか無いか
に注力すべきだとということです。
気の流れと筋膜
気の流れは東洋医学による治療では一つのポイントなりますが、気のイメージが掴めない方がほとんどだと思います。
私も何となく、感覚的に捉えているのですが、できるだけ視覚や触覚に変換して気を捉えるようにしています。
・皮膚の色(血色、黒ずみ、肌荒れなど)
・皮膚の質感(肌ざわり、寒熱など)
・姿勢
・身体を揺らした際の振動の伝わり方
・過緊張(力み)
・ちょっとした動作(立ち上がり、しゃがみこみ、歩行など)
・関節を動かした際の皮膚と筋肉の突っ張り感
などは視覚や触覚で認知できます。
それらの情報は、全身を流れる気の状態に通ずるものがあります。
気は全身を巡って循環しているものなので、視覚や触覚で捉えた情報は
・身体全体を見て比較した時にどうなのか
という考え方をして分析します。
最終的には色々な情報を統合して『ここが悪いんじゃないか』『ここがもっと良くなるといいんじゃないか』と判断します。
それらの情報を統合した時に頭の中に浮かぶのが
・全身の気の流れ
です。
全身のあらゆる組織は各々の力だけで成り立っているのではなく、他の組織とのつながりがあって存在できますので、その連続性が整っていることが
・気の流れが整っている
状態と言えます。
身体の組織で全身のつながりをイメージしやすくするものとして
・筋膜
が挙げられます。
筋膜は身体の表面を覆ったり、組織と組織の隙間を埋めています。
組織と組織をつなげたり、組織と組織の程よい距離感を作ってくれています。
ですので、筋膜には
・連続性
・拡張性
・滑走性
があり、それらの性質は東洋医学的な整体観を補完し、身体のつながりを分かりやすくしてくれます。
気の流れはイメージしにくいものですが、実際にある身体の構造物を当てはめて考えていくことも一つの方法です。
経絡を構造的に
東洋医学における治療では
・経絡
というものを目安に治療していきます。
経絡には体表を走るものもあれば、それがさらに体内へとつながっている部分もあります。
といったような内容を勉強していくのですが、
・そもそも経絡はどうやって見つけたのか?
という疑問が出てきます。
古典に書いてある、昔からの言い伝え、伝統、などとしてしまってもいいのですが、それでも何か理由があって、経絡という概念を作ったと考えました。
そして、経絡という概念を作り出した理由や目安などが何がないだろうかと、考えていくうちに閃いたのは、
・身体の構造を観察している際にその構造からインスピレーションを受けたのでは?
ということです。
健康に対する欲求は今も昔も強いですが、その健康を追求する際には当然のことながら人体の仕組みを知る必要があります。
そして、昔は今ほど検査機器などが発達していなかったので、その仕組みを知る方法として
・解剖
を頻繁に行っていたのではないかと思われます。
人体を解剖していくことで、筋肉の分かれ方や内臓の位置や大きさなど、その役割ははっきりせずとも構造的なものは観察すれば分かります。
そして、その構造の中で、身体中を、全身を巡る構造がいくつか見つけられます。
それが
・血管
・神経
です。
血管や神経や身体の中で連続的に存在する組織です。
例えば、足へと向かう神経は腰から出ていますし、腰の中の脊髄は脳へとつながっています。
その、つながっているという風に見えるというのがポイントで
・つながっているのだから足への刺激が腰に伝わる可能性はあるし、さらに脳へと伝わる可能性もある
という想像ができるんですね。
そういった想像から仮説を立てて、身体に対する刺激がどこに伝わるかなどを突き詰めていったのではないか、と思っています。
さらに、どこに伝わるか、を考えてい内に、あるポイントとあるポイントへの刺激が、別の場所からの刺激なのに同じような効果を及ぼす、といったことが起きてきたのだと思います。
そういったポイントをたくさん見つけて、つなげていった時、何か規則的なものがあるのだから身体を診る一つの指標にできるのでは、と作られたのが
・経絡
なのではないか、ということなんですね。
身体の構造や仕組みを正確に知る術がなかったので、たくさんの解剖と試行を繰り返して見つけていったと思うと大変だったと思います。
私は経絡を考える時に、特に神経系を目安にするのも、当時のことを想像して経絡を考えるからです。
血管を目安に経絡を考えると、ただ血流がコントロールされて効果が出る、ということになってしまいますが、神経系であれば単純に想像される効果以外のものが出るのもあり得そうです。
そういった感じで私は経絡を捉えているのですが、だからこそ経絡を真に受けて治療をするのも考え物だなと思ってしまいます。
人体のことがまだよく分からない時代に作られたものですので、完璧でなかったとしてもおかしくありません。
先人たちの知恵、知識は大いに参考にしつつ、それに傾倒しないように経絡と関わっていくのが良いかと思います。
不健康で損しないように
病気やケガによる経済損失は年間およそ【3兆円】です。
健康問題を放置することは、【借金が利息でどんどん膨れ上がる】イメージです。
例えば、身体のどこかが痛いと
・仕事に集中できない
・家事育児がイヤになる
・楽しいことをしてるはずなのに楽しくない
なんてことはないでしょうか。
仕事に集中できなければパフォーマンスが下がり、稼ぎにくくなります。
身体の不調があって、どこかに出かけても楽しめなければ、そこに費やしたお金がもったいないです。
特に仕事の面では、これから先の高齢社会では高齢になっても仕事を続けてお金を稼ぐ、といったことも十分にあり得るため、できるだけ健康を保って年を重ねることが大切です。
緊張しても問題ないです
鍼灸やマッサージ、整体の施術を受ける時というのは、実は非常に違和感のある状況です。
まず、鍼灸師(セラピスト)と患者さんの関係というのは、基本的に赤の他人同士です。
誇張すると真っ赤な他人同士です。
にも関わらず、セラピストは患者さんの身体にしっかりと触れます。
整体やマッサージであれば、施術時間中はほとんど触れているくらいです。
ここでその距離感について考えていただきたいのですが、触れられる距離感というのは実際の人間関係では親密な関係の距離感なんですね。
物理的な距離と人間関係の親密さは比例します。
ですが、セラピストと患者さんは親密な関係ではありません。
親しい赤の他人同士とも言えます。
親密な関係ではないのに、身体には触れる(触れられる)という状況は、おそらく潜在的に違和感を感じさせていると思います(お互いに)。
特に患者さんは違和感を感じやすいと思います。
ただ、セラピストに関しては、そういった状況に慣れてますし、それが当たり前になっている仕事なので感じにくいとは思います。
何なら、セラピストは慣れによって全く違和感を感じないかもしれません。
その感じ方の違いは、患者さんとセラピストが施術の際にお互いに歩み寄っていくことを阻害するかもしれません。
さらにそれが、患者さんの不安感を高めてしまう可能性もあります。
ですので、施術を受けられる際には、お互いに距離感などの感じ方のズレがそもそもあることを前提にしてもらったほうが良いかと思います。
親しく無いけれど親しい関係のような距離感になってしまう、施術にはそういう一面があることを頭の片隅に置いておくのが良いかと思います。
ある程度不安を感じるのは当然のことですし、そういった患者さんがほとんどです。
ですが、その不安感を気にしすぎてしまい施術に対して防御的になってしまうと、身体の変化を促しにくくなってしまいます。
それは、もったいないことだと思います。
自分の身体に集中する
施術中どんな心持ちでいれば良いか、患者さんは困ることがよくあると思います。
これは正直仕方のないことで、施術中は当然ではありますが、患者さん自身で何かをすることはほとんどありません。
それに対して、セラピストは身体に触れたり、圧を加えたり、患者さんの身体を操作をしたりしているので、頭の中も忙しい状況です。
誇張して表現すると、暇そうにしている患者さんと忙しいセラピスト、という状況になります。
ですので、患者さんは施術中は基本的に手持無沙汰なんですね。
そして、施術中はじっとしていないといけないので、その手持無沙汰を誤魔化すこともできません。
そこで、患者さんとセラピストで会話が盛り上がれば良いのですが、それはそれで問題です。
セラピストの頭の中は、患者さんの身体の情報で溢れています。
施術による身体の変化を捉えていくと、さらに溢れます。
その情報を処理する中では、患者さんとの会話にさけるリソースはかなり少なくなってしまいます。
会話が盛り上がっているけど施術には集中できていない、という状況です。
それを避けるためなら、会話が盛り上がらなくても仕方ないと考えています。
患者さんとセラピストの趣味などの相性がよっぽど合っていれば、会話に集中しなくてもスムーズに会話できると思いますが、そんなことは実際にほとんどないと思います。
よく、『セラピスト(先生、医師)が合わなかった。だから通院しなくなった』という話を聞きまず。
それははおそらく『会話が盛り上がったかどうか』、『会話がスムーズにいったかどうか』で合うか合わないかの判断をしているのではないかと考えていますが、その判断の中で施術中に何かしらの気まずさを感じると『この人は合わない』と評価されている、のではないでしょうか。
話が少し脱線しましたが、私の意見としては施術中に気まずさを感じることは普通のことだと思いますし、患者さんにもそう思ってもらったほうが、考え込まずに楽に施術を受けられると思います。
さらに言うなら、施術中何もしなくて良いと考えているかもしれませんが、ご自身の身体の変化をできるだけ感じていただいたほうが施術の効果は出やすくなりますので、手持無沙汰であれば自分の身体と会話していただくことをオススメします。
不妊鍼灸治療の大前提
不妊治療で悩んでいる方、苦しんでいる方は、成果の出ない不安を抱えて日々を過ごしているかと思います。
私も不妊治療に関わることがあるのですが、その際に感じることは
・そもそもの体調を気にしていない方が多い
ということです。
※あくまで私の一意見に過ぎませんので、ご理解ください。
言い換えると、妊娠できるかどうかに注力するあまり、元々ある身体の不調に関して、それを改善しようとする取り組みをしていない方が多い、ということです。
当然のことながら、身体の調子が良いほうが妊娠の可能性は高まります。
ですので、妊娠する確率を上げるためには、そもそもの身体の調子を高めていく取り組みをしたほうが良いかと思います。
不妊治療という目的ですので、どうしても妊娠するか否かということに目がいってしまうのは仕方のないことなのですが、本質的には(鍼灸における不妊治療は)いかに体調を良くして妊娠しやすい身体に整えていくか、が不妊治療です。
『急がば回れ』という言葉がありますが、不妊治療はまさにそうだと思います。
さらに言うなら、念願叶って妊娠した後のことを考えても、元々ある身体の不調を改善しておくことは大切です。
胎児の成長を考えた時に、当然のことながら母体の健康状態は重要になってきます。
母体が健康であればあるほど、胎児への影響も良くなります。
ですが妊娠の大変さを考えると、妊娠中に自分の身体の健康を高めようと取り組む余力は無いかもしれないですし、無いとは言えなくともそれほど余裕はないかもしません。
つまり、妊娠する前から妊娠後のことを考えて、健康状態を高めておいたほうが良いということです。
私は不妊治療に関わる際には、
・妊娠するか否かよりも、まずは身体の調子を整える
そこを重視してきます。
不妊治療に来たのに頭痛改善?腰痛改善?呼吸機能改善?と思われる方も少なくないですが、鍼灸などによる不妊治療はそこが肝だと思っています。
妊娠のしやすさや妊娠後のことを考えてまでの取り組みが大切です。
根本治療の過大評価
よく鍼灸院や整体院のキャッチコピーなどのコピーライティングに
・根本治療
というワードが含まれていますが、そのワードを見た時に
『根本治療を受けさえすれば、その後ずっと体調不良にならないようになる』
と思う方は少なくないように感じます。
※実際に、そういった意図を持たせるように根本治療というワードを使っているかは私には分かりませんが。
ですので、根本治療と書くとお客さんの食いつきは良いと思います。
病院の治療においても、
『原因療法(根本治療)じゃなくて、対処療法なのか。じゃあ受けても意味ないな』
と思われる方もいるように、根本治療というワードに対する期待は大きいようです。
ですが、残念ながら
『根本治療を受けさえすれば、その後ずっと体調不良にならないようになる』
というようなものは基本的に存在しません。
上記のような意味合いの根本治療は幻想です。
分かりやすく例えると、ダイエットで考えた時、
・一度ダイエットが成功して理想的な体型になったから、その後もずっと(何もしなくても)理想的な体型を維持できる
ということはあり得ないことです。
ダイエットを肥満の根本治療とした時、それが成功したとしても、その後また生活習慣が乱れればダイエットが必要な体型になってしまいます。
がん治療で考えても分かりやすいと思います。
がん治療において、がん細胞を一つ残らず全摘出すれば、身体からがん細胞は無くなるので根本治療にも見えます。
ですが、その後身体にがん細胞が出来なくなる、ということにはなりません。
なんなら、がん細胞を摘出した部分が再び癌化する可能性すらあります。
鍼灸院や整体院の治療も同じです。
確かに一旦、病気や症状が治まることは十分にありますが、それで根本治療が成功したとはならず、その後の生活習慣などによっては再発することも十分にあり得ます。
根本治療というワードには、体調不良の人を惹きつける強い力があるようですが、そんな都合の良いものはありませんので、そのワードを見た時は一度冷静になって考えてみていただくのが良いかと思います。
筋トレで力む癖が
もっとも健康管理に効果の期待できるセルフケアであり、セルフケアの代表でもある
・筋トレ
ですが、筋トレを好む方には、実はある問題点があります。
それは
・身体を力ませることが好きになってしまうこと
です。
多くの人に自覚はないかもしれませんが、身体を不必要に力ませることが体調不良の原因になることが多々あります(私の経験則ですが)。
筋トレは一般的にいかに身体を力ませるか、になってきます。
特にウェイト・トレーニングはそうですね。
ウェイト・トレーニングを好む人は、筋トレをしていない時でも身体を力ませている傾向にあるように感じます。
これも私の経験則ではあるのですが、筋トレを好む人、ウェイト・トレーニングを好む人には体調不良を抱えている人が少なくありません。
筋トレをし過ぎて疲労が抜けきらないというパターンもありますが、身体を力ませることが普通になってしまっており、安静時にも身体を不必要に力ませて日々を過ごしているのではないかと考えています。
筋トレは健康管理にオススメのセルフケアですが、筋トレで行っている身体を力ませる行為を日常生活には持ち込まないようにするのが良いかと思います。
例えば、寝ている最中に身体を力ませているとしたら、よく寝れない、睡眠の質が悪くなりそうな気がしますよね。
筋トレする時間とそれ以外の時間の、メリハリが大切です。
難病はキュアよりケア
当院では
・難病の方の治療
も行っておりますが、治療というワードによって少し誤解されてしまうことがありますので、まず最初に謝らせていただきます。
※この場合の難病は、難病指定されている疾患のことになります。
難病治療という言い回しを使っておりますが、当院の施術には
『難病を治す力はない』
というのが事実です。
治療というワードは、『病気を治す』という連想をさせてしまいますが、実際のところは
・難病の方の身体のケアをする
ということに留まります。
当院の難病治療は
・治すのではなくケアする
ものだと思って施術を受けていただきたいです。
難病の方の治療においては、病気そのものが治らなくとも、それに随伴する症状が軽減したり、進行が遅くなったりするだけでも価値があることだと思われる方もいらっしゃいます。
そういった部分を期待して難病治療を受けていただけると良いのですが、過度な期待をさせてしまうこともありますので、先に説明させていただきました。
仮に治せなかったとしても、少しでも日々の生活が送りやすくなるよう身体を整えていきます。
※セルフケアは、動画をしっかり確認し、さらに自分のやっている姿をカメラなどで確認するところまで行うことを推奨しています。
呼吸器系セルフケア
瞑想(マインドフルネス)
瞑想は取っつきにくいものと思われがちですが、個人的には非常にオススメです。
足の指のトレーニング
地味だけど、足の指がしっかり動いているか否かは非常に大切です。
舌のトレーニング
舌の位置や動きが、肩こりや首の痛み、頭痛などの関連するケースも多々ありますので、意外とオススメです。
肋骨のトレーニング
普段意識しないであろう【肋骨】ですが、肩甲骨の土台でもありますし、体幹部の大部分を覆っている大事なパーツです。
身体のムダな力みを抜く【脱力】
身体の状態を良くするには、ムダな力みを抜くことも重要です。
いかに力を入れるかは意識しても、いかに力を抜くかはあまり意識しないことも、身体の不調が続く理由の一つです。
治療メニュー ≪税込価格≫
◎ 自律神経集中コース ≪60分:8000円≫
◎ 姿勢改善コース ≪7000円≫ ※繰り返し施術する必要あり
◎ 電気を流す美容鍼 ≪5000円≫ ※初診時は6000円
◎ 【時短コース】鍼治療 ≪4000円≫ ※初診時利用不可
少しマニアックなお話
興味のある方はご一読ください。
ここでは
・身体が凝る=身体(関節)が固まる
と一旦定義して、身体が凝ることにもメリットがあるというお話をしていきます。
身体が凝ると聞くと悪いイメージしか湧かないと思いますが、メリットも実はあります。
例えば、ミリ単位、またはそれ以上に細かい単位での正確性が求められる職人さんの作業などでは、身体が凝っているほうが実は正確性は高まります。
ある作業をする際の、ある動作を行う場合、その動作を作る身体の関節の動きを数字で表すとします。
身体の関節はいくつもあるので、『10』の動きをする必要があるのであれば
・A+B+C+D+E+F+G+H=10
というように表現できます(あくまで仮定の話です)。
A~Hの8個の変数があるため、10になるパターンはたくさんあります。
つまり、身体の関節の動きのパターンもたくさんあるということです。
そして、身体の動きのトータルを10にするために、それぞれの関節の動きを調整して10にする必要があるので、その調整は難しくなります。
ところが、身体が凝っていて関節が固まり、動きが無くなってしまった関節があるとどうなるでしょうか。
例えば、C=0、D=0、E=0、F=0、G=0、H=0というふうに関節が固まっていると
・A+B+0+0+0+0+0+0=10
となり、その場合はAとBの関節の動きを調整するだけで良くなります。
調整が簡単になる分、動きの正確性は高まるんですね。
これは状況によっては十分なメリットになり得ます。
患者さんを見ていても、細かい作業をする方の身体は固まっていることが多いのですが、その理由の一つが身体を固めるメリットだとも考えられます。
とはいえ、健康的な生活を送る上では、身体が固まっていないに越したことはないので、デメリットのほうが大きいとは思います。
ただ、メリットもあると理解しておいたほうが時には優位に働くということも重要なポイントだと思います。
病院や鍼灸院、整体院あるあるなのですが、患者さんの中には
・(患者さんの)自己診断を正しいと言って欲しい
という方が少なくありません。
例えば、
・患者さん『自律神経が乱れていると思って来たんですが…(合ってますよね?)』
・先生『そうですね、確かに自律神経が乱れてますね』
というような感じです。
患者さんの立場になって想像すると
・自分の考えが合っていると安心する
といった心理状態かと思いますが、正直にお話させていただくと、それは患者さんが損をする考え方だと思います。
分かりやすいので病院の先生を例に、患者さんの立場と比較してみると
【 比較表 】 | 医者 | 患者 |
---|---|---|
医学的知識 | 多い | 少ない |
身体の観察経験 | 多い | 少ないor無い |
視点 | 客観的 | 主観的(になりがち) |
といった形におおよそなります。
この比較表を見て、お医者さんと患者さんの判断の妥当性を判断するなら
・お医者さんの判断のほうが妥当である
となるのではないでしょうか(絶対に、とは言えませんが)。
そうなると、
・(患者さんの)自己診断を正しいと言って欲しい
と考えて病院に行かれるのは少し危険な気がします。
そういった考えでお医者さんと向き合うと
『自分の自己診断に賛同してくれないから良い先生ではないかも?』
となってしまい、より妥当なことを伝えてくれているにも関わらず『良い先生ではない』と評価してしまう可能性が出てきます。
そういった現象は、鍼灸院や整体院でも起こり得ます。
私たち医療従事者に対して、その判断などに不安を感じてしまうことは仕方のないことだと思いますが、だからといって自己判断を過信することは危険ですしもったいないことだと思います。
患者さんの自己診断とは違っても、より良い判断や提案をしてくれるお医者さんを始めとした医療従事者の方はいらっしゃいますので、拒否反応を抑えて冷静に話を聞いていただくほうが患者さんにとってメリットがあるのではないかと思います。
『病は気から』という言葉は、よく使われますが、その言葉は
・気持ちが弱ると病気になる
と解釈することがほとんどだと思います。
ですが、私はその解釈は妥当ではないと考えています。
というのも、東洋医学の整体観は
・気の流れが整うことで病気が良くなる
なのですが、逆に考えると
・気の流れが悪くなることで病気になる
となります。
つまり、『病は気から』ということです。
『病は気から』という言葉は、実はそういう意味合いなのだと思っています。
実際には、東洋医学における『気の流れ』の『気』には、『気持ち』の概念も入ってくるのですが、『病は気から』は『気の流れが悪くなると病気になる』という意味合いのほうがしっくりきます。
正直、気持ちが弱ると病になるということだと、
『病になるのは気持ちが弱い証拠だ』
みたいな暴論が出てきそうで、個人的には嫌いな言葉でした。
気の流れが悪くなって(乱れて)、病気になるのであれば納得です。
病気になりたいくない、と考えるのであれば、気持ちの強さに頼ろうとせず身体の状態に注力してケアすることが大切です。
また、気持ちの弱さについて考えるなら、『気が病むのは身体から』だと思っています。
・気持ちが弱くなるのは身体が弱っているから
ということです。
風邪をひいて身体が怠かったり、痛かったりすると、弱気になってたり落ち込んだりした経験がある方は多いと思います。
身体の不調に心が引っ張られてしまっているんですね。
もし『自分の気持ちは弱いんじゃないか』と悩んでいる方がいたら、私は『まずは身体をもっと元気にしましょう』とアドバイスしています。
気持ち、メンタルの強さに対する価値観は、社会的には中々に厳しいものがありますが、気持ちやメンタルのことは一旦置いておいて、もっと身体自体を大切に、労わってあげましょう。
治療において、傾聴やカウンセリングなど、患者さん話を聞くことは大切であると言われていますし、患者さんからしても話をしっかり聞いてほしいというニーズはあると思います。
確かに話をしっかり聞くことは大切なのですが、『なぜ大切なのか?』の理由についてはあまり深く考えたことがないのではないでしょうか。
結論からお話しすると、
・治療のヒント(原因)を見つけるために
話を聞くことが大切なんですね。
そこがブレてしまうと本末転倒です。
ブレてしまうとどうなるかというと
・患者さんの話したいことを全部話してもらう
といった状況になってしまいます。
患者さんは全部話して気持ちがスッキリするかもしれませんが、患者さんが来院する目的は
・身体の不調を治すこと
であり、気持ちをスッキリさせることではありません。
気持ちがスッキリするのは、体調が良くなればこそ、でもあります。
また、患者さん自身も話すことに集中してしまい、こちらがお話しする身体状況などの説明が頭に入りにくくなってしまいます。
加えて、予約された時間、施術に使える時間は決まっています。
話をすることに集中しすぎると、その時間が長くなってしまい、実際に施術を行う時間がどんどん減っていってしまいます。
『それでもいい』と言われるのであれば、予約された時間をそう使っていただいても良いのですが、多くの患者さんにとって、それは望ましくない状況だと思います。
最後にしっかりとお伝えしておきたいのは、決して『患者さんの話を聞くのはムダである』、『話をして気持ちがスッキリしても意味がない』ということを主張したいわけではありませんので、誤解のないようお願いいたします。
美容鍼灸や姿勢改善などの施術効果を見せるために
・ビフォーアフター
の画像を載せることはよくあるのですが、まずはその比較画像をしっかりと疑って見ていきましょう。
例えば、ビフォーアフターの但し書きとして
『目や耳などの大きさを合わせているので縮尺は同じなので、骨格が小さくなっています』
などの文言も載っていますが、自分で縮尺を再度合わせて確認してみると、実際には骨格のサイズが変わっていないことがほとんどです。
美容鍼灸で言うなら、『顔の浮腫みが軽減して顔が小さくなる』のであれば分かるのですが、骨格が小さくなることはありません。
また、ビフォーとアフターの写真を見比べた時に、同じアングルで撮っていても背景の明るさが違うことも多々あります。
それによって、ビフォーに比べてアフターのほうが肌のトーンが明るくなっているように見えてしまいます。
そもそもビフォーアフターの比較画像を正確に作ること自体が難しいです。
そういったことを踏まえて、ビフォーアフターの画像を見るようにしていきましょう。
全部が全部、そうではないのですが、注意が必要です。
特に骨格自体が小さくなるという謳い文句には注意してください。
骨格を小さくできるとしたら、それは美容整形外科での施術だと思います。
【短所を克服するよりも長所を伸ばす】という言葉は、一理ありますし、人の教育面であったり生き方の指針としては、納得のいくものではあります。
ですが、残念ながら健康面に関して言うなら、全く妥当な考え方ではありません。
健康面を改善していくのであれば、まず何よりも
【短所を克服する(無くす)】
ことを優先しないといけないんですね。
例えば、ダイエットで考えると分かりやすいですが、ダイエットに取り組んでいる明らかな肥満体型の方が
・1日1時間、毎日運動をするという長所がある
・毎日、スナック菓子を大量に食べることを止められない短所がある
という人が、その状況ではまだまだダイエットが上手くいかないため
・1日2時間運動をするようにして長所を伸ばした
という風に取り組んだ場合、果たしてその人のダイエットは成功するでしょうか。
おそらく、そのダイエットは失敗すると思います。
確かに、運動時間を増やすという取り組みは素晴らしいのですが、その長所はお菓子を大量に食べてしまう短所を打ち消すこともできないですし、短所の作用を上回ってダイエット効果を出すこともできません。
ダイエットを例に挙げましたが、飲酒の習慣が止められない人が肝臓の調子を崩した際に、飲酒を止めないで肝臓に良いサプリを飲む習慣という長所を付けたしたしても、肝臓の調子が良くならないということも例としては想像しやすいと思います。
【短所を克服するよりも長所を伸ばす】という言葉は、非常に耳障りの良い言葉なので、その考え方は使いやすいのですが、健康面においては絶対に当てはめないでください。
まず間違いなく、長所を伸ばすよりも短所を克服する(無くす)ことが大切です。
自分の体調管理の為にストレッチなどのセルフケアを行っている方は多いと思いますし、治療院でセルフケアの方法を教えてほしいというニーズも実際のところ多いようです。
ですが、ここで一つ知っておいてほしいことは
・セルフケアはそもそも難しい
ということです。
単純に自力で継続することが難しいという面もありますが、それに加えて
・自分のやっている運動(ストレッチなど)の動きを自身で把握できてない
ことがほとんどだからです。
つまり、
・その指示された(またはYouTube動画で見た)運動を正確にやれていない
いうことです。
やっているようでやっていない、そんな状況にセルフケアはなりやすいです。
それを防ぐためには
・指示されたことを正確に記憶する
・正確に記憶した動きを自分の身体で正確に再現する
必要がありますが、それほどの記憶力と身体操作能力を持った人というのは、ほとんどいません。
さらに言うと、人の身体には個人差がありますので、モデルになった人の体型と自分体型とのズレもあったりしますので、正確に記憶して正確に再現しようと思っても、やはり手本からズレてしまう可能性もあります。
そういった状況で、もし仮に鍼灸院などに行ってセルフケアを教えてもらおうとした場合、そのセルフケアの実施はさらに難しくなります。
なぜかというと、
・教えられたことを一回で覚えられる人はほとんどいない
からです。
ほとんど人は、過去にテスト勉強というものをしたことがあると思います。
なぜテスト勉強が必要かというと、授業で習ったことを一回で覚えれないし、理解できないからです。
だから、復習が必要なのですが、セルフケアを頑張ろうとする人の大半は復習をすることは基本的にありません。
『一回で覚えた』『もう大丈夫』と自分がやっているセルフケアが教わったことと同じなのか、の確認をしないんですね。
もちろん、セルフケアの肝は継続するか否かですので、教わったものと違っていたとしても継続すれば、ある程度の効果は期待できます。
ですが、
・より正確に
・より自分の動きを把握(理解)して
セルフケアに取り組んだほうがより良い結果に結びつきます。
また、その人の症状が難しければ難しいほど、その改善のためのセルフケアは教わった通りに行う必要が出てきます。
では、どうやったらセルフケアをより良いものにできるのか、ですが、その具体的なやり方は
・セルフケアを行っている自分の姿を動画に収めて後で確認する
ことです。
そして、それをこまめにやることです。
その繰り返しをしているうちに
・自分の身体のライン(姿勢)や動き
・セルフケアの動画などと自分の違い
などの理解が深まり、自分の身体に対する認知も良くなります。
自分の身体や動きを把握すればするほど、健康は高まりますし、ケガなどもしにくくなります。
セルフケアは大切なことであり気軽に行えるものではありますが、実は難易度が高いものということを念頭に置いて、面倒くさがらず自分のやっている姿を動画でこまめに確認することをオススメします。
健康法として
・1日2リットルの水を飲む
というのはかなり有名なもので、取り組んでいる方もたくさんいらっしゃいます。
私も試していた時期があるのですが、その時に気づいたことがありまして、それは
・やたらお腹が空く
ということです。
後になって気づいたことなのですが、よくよく考えると
・血中の水分量が増えることで血糖値が下がる
ことになるんですね。
血糖値が下がることは、糖尿病という病気があることで良いことのように思われがちです。
確かに良い一面はあるのですが、血糖値が下がることの弊害も当然あります。
分かりやすいところでいうと
・ダイエットが成功しにくくなる
ということが挙げられます。
水分量が増えて血糖値が下がっている状態は、血糖の総量的には十分だったとしても、脳が認識する血糖値は低い状態として捉えられることになります。
それが結果として食欲を増してしまうんですね。
・血糖値が低いと脳が認識する⇒血糖を補わないといけない⇒食事をもっと摂らないといけない
という流れです。
ですので、ダイエットをしている方、ダイエットがなかなか上手くいかない方で、水を2リットルを飲む習慣をつけている場合は、一度やめることを検討することをオススメします。
夏によるある体調不良の中で多くの人が感じるものとして
・夏バテ(夏の暑さに適応できていない状態)
がありますが、そこまで身体に悪いことはしてないようでもなってしまうのが悩みどころだと思います。
ですが、身体のシステムを考えると実は当たり前のように身体に悪いことをしている可能性があります。
その一つが
・室内で自然にかいた汗をエアコンで冷やすこと
です。
この行為は、お風呂上りなどでしたことのある人がほとんどだと思います。
この行為に対して『何が悪いの?』と思う人もほとんどだと思いますが、汗の本来の役割を考えると身体にあまり良くない行為なんですね。
汗の役割として一番大きいのは
・身体を冷やすこと(体温調整)
です。
体温が上がると汗を身体表面に出します。
すると、その汗は身体の熱を奪って蒸発します。
『気化熱』というのですが、体温が気化熱に変換されて、その奪われた熱の分、体温は下がります。
そうやって体温を下げるのが本来の仕組みなんですね。
ところが、汗をかいた状態でエアコンで身体を冷やすと、その仕組み以上に身体が冷えることになります。
・身体の体温-気化熱-エアコンの冷風
といった具合です。
さらにいうと、エアコンで身体を冷やすことは身体を急に冷やすことになります。
本来であれば、汗が乾く際の気化熱で緩やかに身体が冷やされるのに、です。
身体の冷える程度も重要ですが、急に身体が冷えて体温が変化することも身体には良くないことです。
身体の恒常性を保つシステムは、基本的に緩やかに働くものだからです。
かいた汗をエアコンで冷やすことは、身体のシステムにとってはエラーを引き起こしやすくするものだからこそ、その結果として体温調整が上手くいかずに夏の暑さに身体が対応できなくなるんですね。
これは扇風機でも同じですが、扇風機のほうがまだマシかと思います。
汗を一気に冷やすことは気持ち良いですし、汗でベトベトする感じから早く解放されたくなる気持ちは十分に共感できます。
ですが、身体にとっては不自然な体温変化をもたらしますので要注意です。
では、夏場に室内で汗をかいた際のより良い対処方法は何かというと
・タオルなどで汗を拭くこと
です。
要は気化熱を発生させないようにするんですね(エアコンで体温は下がります)。
ありふれた行為ではありますが、効果的な方法です。
これをするだけで、気化熱で体温が下がる分が減りますので、エアコンで冷えても体温の変化は緩やかになります。
洗濯物が増える手間はありますが、夏バテを防止、予防できるなら手間をかける価値はあると思います。
夏バテに良くなる人、夏バテがキツイ人は一度お試しください。
身体のケアとして人気のある
・ヨガ
ですが、本質的なところから見ると一般的なヨガは、ヨガであってヨガではないんですね。
※だからダメ、ということが言いたいわけではないので、ご理解ください。
ヨガは本来、
・瞑想
という面が強く出るものです。
自分の心身との対話です。
色々なポーズをとるのも、そのポーズの意味をイメージしながらやることに意義があります。
さらに、そのポーズをとっている際に自分の身体と心がどう感じているかを探る(メタ認知)ことも大切です。
ですので、ポーズをとることそのものが目的ではないんですね。
そのポーズを取れるだけの柔軟性ももちろん大切なのですが、そこだけに注力してしまうとヨガをやる意義が半分くらい無くなってしまいます。
ヨガという名のストレッチをやっているだけ、になってしまいます。
ただ、本格的なヨガはマンツーマンで教わる形が良いと思いますので、体操教室的な形で大勢でヨガをやるのは本来向いていないエクササイズだと思います。
みんなでワイワイやるのは楽しいですが、自分自身と向き合う時間にはならないと思いますので。
※大事なことなので2回言いますが、ヨガはダメ、ということではありません。
余計なお世話になりそうな気もしますが、ヨガをやるのであれば身体の柔軟性や可動性などのストレッチ要素に目を向けるよりも、瞑想の部分に目を向けて取り組むほうがオススメです。
自分の心身と対話して、自己理解を深めることは当然健康に結びつきますので一石二鳥になります。
ぜひ、瞑想でもあることを意識してヨガに取り組んでください。
突発性難聴を起こし、その後遺症である
・耳鳴り
・難聴
などで悩む方が多数来院されていますが、話を聞いていると
・耳掃除を頻繁にする習慣がある
という方がけっこういらっしゃいます。
エビデンスがあるわけではないのですが、そういった方をたくさん診ていると何か関係があるのでは?と思ってしまいます。
そこで色々と考察をしてみたのですが、その結果導き出された推測は
・耳掃除の際に耳の中に小さな傷がつき、そこから菌やウィルスが入り込み感染する
というものです。
何度も言いますが、エビデンスがあるわけではありません。
ですが、あり得そうな現象だと思います。
耳掃除を頻繁に行う方は、耳垢を徹底的にとろうとする方が多いようです。
その結果が、綿棒などで必要以上に力を加えているの?と想像できます。
顔で考えると分かりやすいのですが、洗顔などでなるべく力を入れないで洗うと気を付けている方はたくさんいると思いますが、顔に対してそう扱うなら、耳に対してもそうしたほうが良いと思います。
さらに言うなら、基本的に耳掃除はする必要はありません。
放っておくと耳垢で耳が詰まってしまうくらいの方は別ですが、本来は放っておいても自然と取れていくものです。
耳の健康を考えるなら、耳掃除はしないでいいくらいのものだと頭の片隅に置いておきましょう。
耳掃除に拘り過ぎると、突発性難聴になってしまうかもしれませんよ。
漠然として、ですが、クラシックバレエをやっている方は姿勢が良い、と思われている方が多いのではないかと感じます。
クラシックバレエをやっている本人も、姿勢が良いということに自信を持っていることも少なくありません。
ですが、際のところ、クラシックバレエをやっているからといって、姿勢が良くなるわけではないんですね。
簡単に言うと、
・クラシックバレエの中での良い姿勢と日常生活を送る上での良い姿勢は全くの別物
だからです。
クラシックバレエで作っていく姿勢は、あくまでクラシックバレエ用の姿勢です。
クラシックバレエの姿勢は、真っ直ぐ立つのが基本です。
ただ、その真っ直ぐは背骨にも適応されます。
背骨を真っ直ぐに伸ばすことは、身体の構造上良くないことです。
背骨は軽くカーブしているのが良い状態だからです。
ストレートネックが悪い姿勢、と言われていますので、それを連想すると分かりやすいと思います。
ということで、結局何が言いたいかというと『姿勢を良くするためにクラシックバレエを習うのはやめましょう』ということです。
日常生活を送る上での良い姿勢が身につくわけではありません。
ちなみに、クラシックバレエをやっている方の多くは、肩こりや首こり、頭痛などに悩まされていることが多いので、そういった私の経験則的にもそう言えます。
鍼灸治療は代替医療(補完医療、伝統医学)に分類されます。
西洋医学との違いは、『治療効果の根拠が薄い』ことですが、西洋医学には無い可能性を感じで鍼灸治療を選択する方もたくさんいらっしゃいます。
※ちなみに、私は西洋医学を全く否定しておりません。東洋医学も西洋医学も良いところがあると思っています。
その選択が間違っているとは断言できませんが、実際のところ代替医療には懸念点がいくつかあります。
その懸念点を挙げていくと
・経済被害
・機会損失
などが挙げられます。
経済被害
経済被害というのは簡単に言うと
・自己負担金が多い
ということです。
代替医療の多くは健康保険が使えず自由診療(実費治療)です。
安価な健康保険を使った治療があるが故に、その対比として代替医療は高額な印象を与えてしまいます。
そして、その高額な印象に見合うような治療効果が得られれば良いとは思いますが、実際には金額に見合わないこともしばしばあるようです。
そういった状況になってしまうと、代替医療を受けることによる経済被害だと言うこともできてしまいます。
機会損失
機会損失も代替医療を受けることの懸念点としては大きなものになります。
これは
・代替医療に拘るあまり、標準治療を受けるタイミングを逃し、さらには病状が悪化してしまう
というケースなどで言えることです。
『早期に、医療における標準的な治療を受けていれば本来治っていたはずなの』ということは少なくありません。
実際には、逆も起こり得るのですが(例えば、ヘルニアのオペをせずに鍼治療を受けて改善したというケースなど)、癌などの治療で代替医療を選択することで、代替医療を継続していった先に病状が取り返しのつかないくらい進行する、といったことがあり得ることは考慮すべきだと思います。
懸念点の解消
経済被害と機会損失、どちらも重要な問題ですが、まず機会損失に関してはシンプルに
・セカンドオピニオン(サードオピニオン)
をしっかりと取ることで解消できます。
西洋医学的な診断も、代替医療の立場からの見立て、両方の視点からの意見を参考にどちらを選ぶかを決めれば良いと思います。
私自身もそう促していますが、代替医療では明らかに無理と思われるケースや進行することで命の危機になってしまうケースなどは、病院受診、精密検査をしっかりと受けることが大切です。
また、代替医療をまず試してみて、2、3回受けて効果がイマイチであれば病院受診をするという形も良いかと思います。
代替医療の立場からは、代替医療で無理なものは無理としっかり伝えることも大切だと思っています。
経済被害は意外とない
経済被害に関しては、自己負担金は病院での治療と比べると確かに高くなりますが、そこに時間という観点を加えると、そこまで差はないのではないかと思っています。
腰痛を例に挙げると、病院に掛かって健康保険の自己負担が3割だとして
・診察料:1200円
・検査:630~6500円
・治療薬、リハビリ:200~500円
くらいになり、例えば腰痛で病院受診をしてレントゲンを2枚撮り、痛み止めなどを処方してもらうと2500円ほどになるようです。
実は健康保険を使っても意外とお金は掛かっているんですね。
ちなみに、リハビリは1回、20分、550円ほどです。
60分に換算すると、1650円です。
鍼灸治療と比較すると、1回、60分、6000円ですので、金額だけを見ると分かりやすく高くなっています。
ですが、病院に掛かることには、掛かり続けることには多くの時間を使うことになります。
通院するための移動時間、診断、治療までの待ち時間は蓄積されるとかなりの時間数になります。
『時は金なり』という言葉がありますが、その通院に掛かった時間分アルバイトでもできたら、と考えたら分かりやすくなります。
腰痛を例に考えると、鍼灸治療では1回で改善するケースもありますので、そうなると健康保険を使った治療よりもかなりお得になります。
健康保険を使った治療と代替医療では、代替医療のほうが費用や時間が掛からないケースもありますので、経済被害が絶対にあるとは言えないということです。
比較的最近になって、瞑想(メディテーション)が認知度を上げてきていますが、瞑想と聞くとどうしても
・スピリチュアル
なものとして扱われてしまい、どこか怪しいもの、信ぴょう性のないものとして思われがちです。
ですが、私としては、瞑想はスピリチュアルなものではなくフィジカルなものだと考えています。
瞑想でポイントとなるのは
・呼吸
・身体感覚
です。チャクラがどうとかオーラがどうとか魂がどうとか、ではないんですね。
もちろん、そういったキーワードを元に瞑想をしたほうが効果がある人は、そうしたほうが良%8と思いますが、呼吸や身体感覚に注力して瞑想したほうが分かりやすくなるのでオススメです。
呼吸も身体感覚も、自身の身体を軸としたものです。
そして、多くの人が普段意識しないものでもあります。
自分の呼吸を真剣に感じようと思ったことのある人も、身体の感覚に真剣に目を向けようと思ったことのある人も、おそらく少ないはずです。
そこに目を向けると、気づいていなかったけど実は自分の身体がこうなっている、ということが分かってきます。
呼吸であれば楽に呼吸をしていると思っていたけれど、肩や首に力が入っていることに気づくかもしれませんし、自分で思っているより胸や背中に空気が入ってこないことに気づくかもしれません。
また、身体感覚であれば無意識レベルでの身体のムダな力みなどに気づくかもしれません。
そこに気づいて、今度はなぜそうなったのか、どうやってそれを改善していけばいいのか、という風に考え方を広げていっても良いのですが、そこまでしなくとも
・とにかく自分の身体を感じる
ことに集中すれば大丈夫です。
さらに言うと、
・そうやって感じている今この瞬間に集中する
となお良いです。
それができたからといって、今すぐに体調不良が治るとは言えませんが、少なくとも自分の身体なのに自分で把握できていない人の体調不良は治りにくいものになります。
瞑想をやったからといって意味がない、と考えてしまうのは『今この瞬間に集中していない』ことにもなってしまいます。
先のことは考えなくとも、瞑想を続けていくうちに身体を感じたことの記憶が蓄積されて、あの時の今の身体の違い、状況の違いなどにも気づけるようになります。
余計なことを考えず、瞑想では呼吸や身体感覚に注力して自分をただただ感じるようにすればOKです。
何か重たいものを持つ時など、精一杯力を出す際には
・息を止めて(息んで)力む
ということを行うことがあります。
ところが、この息む行為を息む必要がない時にも行ってしまっている方が実は多くいます。
理由は色々考えられますが、
・気持ち的に何かにおびえている状態
・いつでも力を出せるように備えている状態
など、自分の身を守ろうという意識が、潜在的に強いとそうなるのではないかと考えています。
最近では特に、お金や政治のニュースなどで生きている上での恐怖感、不安感に襲われることが多くなっていますので、余計にそういった反応が出やすくなっているのではないかとも想像できます。
息むこと自体に害はないのですが、不適切に息んでいるのであれば身体に悪影響を及ぼします。
頭痛や肩こり、不眠、疲れやすさなど、原因がはっきりしない症状を引き起こすことが考えられます。
常に息んでいるということは、常に身体に余分な力みがあることになり、私の考えでは
・気の流れが悪くなっている状態
と捉えられます。
息を止めることが気の流れを滞らせているイメージです。
息むことを悪とせず、ただ不要な息みは無くすように心がけていくだけでも、身体の不調が改善する可能性もありますので、やはり自分自身の身体と向き合うこと、マインドフルネスであることは大切だと思っています。
バルザルバ効果、という医療用語があるのですが、簡単言うと
・息を止めて力むことでいつも以上の力が出る
というものです。
身体に起こっている反応としては
1.息を止めていきむことで胸腔内圧が上昇する。
2.胸腔内圧の上昇により心臓の拡張が阻害され、拡張期血圧が上昇する。
3.胸腔内圧の上昇により血管が圧迫されるため、収縮期血圧も上昇する。
4.息を止めることで静脈系は血液を送り出す力が弱くなり、上大静脈・下大静脈に血液が流れにくくなる。
5.灌流できなくなった血液が鬱滞して静脈がパンパンに膨れ上がる。
6.静脈還流量が減ると左室容積も次第に減り、1回拍出量の低下から血圧が下がると、交感神経が緊張してカテコラミンリリースが起きる(交感神経反応を高める)。
といった具合なのですが、その結果として筋肉の緊張が高まりやすくなり、力が出しやすくなるという形になります。
このバルザルバ効果ですが、一番の要点は
・胸腔内圧が高まる
という部分です。
つまり、胸腔内圧が高まるのあれば、息を止めなくても起きる現象だということです。
鍼灸院に来院される方に多い、よく見かける身体の特徴として
・体幹部が薄い(平坦)
というものがあります。
この体型に該当する方は、エビデンスはありませんが
・症状が慢性化しやすい
・原因がはっきりしない症状を持っている
ことが多いです。
そこで推測されることが
・普段からバルザルバ効果を使っているのでは?
ということです。
体幹部が薄いということは、心臓や肺の入っているスペースが狭いということです。
狭いスペースの中で心臓や肺が膨らむことは、胸腔内圧を高める可能性があります。
そうなると特別、運動などをしていない安静時にも、バルザルバ効果が表れる可能性もあります。
つまり、身体のおかれている状況に対して、不適切な反応を引き出してしまっているということです。
それでは、身体のバイオリズムは狂いますし、狂ったままで保たれてしまいます。
その結果として、
・症状が慢性化しやすい
・原因がはっきりしない症状を持っている
といったことが起きているのではないか、と考えています。
当院では、しばしば呼吸の状態を確認し、呼吸機能の改善を狙って施術をしますが、そこにはバルザルバ効果についての考察から得た推論が含まれています。
呼吸は基本的に無意識に行うものであり、普段はあまり気に留めるものでもありません。
だからこそ、なかなか治らない症状の原因として、あり得るものだと思っています。
医療や介護の仕事では、どうしても
『人の命が係わる領域でお金儲けをするな』
という意見が出てきます。
この意見に関しては、確かにそう言いたくなる気持ちは分かるのですが、医療に関わる当事者としては
『しっかりお金儲けはさせていただきます』
とお答えするしかないと思っています。
病院などの事情は分からないので、鍼灸院、治療院、整体院の立場で考えていくと
・お金儲けをしないと簡単に潰れる(閉店する)
ということがよくあります。
だからこそ、お金儲けはしっかりとしないといけないんですね。
当然、医療に関わる人にも生活がありますので。
では、医療というものが人の中でどんなものとして扱われているかを説明していきます。
実は、医療、健康に関わるサービスというものは、多くの人にとって優先順位が低いものになっています。
痛みなどの症状が無ければ治療を受けたいと考えないのが、おおよその人の行動パターンで、わざわざ健康状態を高めるために鍼灸院などに通う人はごく僅かです(最近では少し増えてきていると思いますが)。
明確な不具合が身体に無いのであれば、そこにお金と時間を使うくらいなら、
・美味しい食事
・楽しい旅行、レジャー
・趣味
などにまずお金を使うことがほとんどです。
そして、そこにお金をしっかり使ってしまっては健康増進に使うお金はどんどん無くなっていき、使うことは無くなります。
さらに、鍼灸院などに通う人は、症状が改善すれば通うことは一旦無くなります。
また、セラピストの腕が良ければ良いほど、通う回数も少なくなります。
そういった状況では、鍼灸院などの経営は非常に難しいものになります。
そして、経営が厳しくなれば、そこで働くセラピストの生活も危うくなります。
つまり、医療に関わるサービスで生活していこうと考えると、しっかりとお金儲けについて考えておかないと危ういということです。
油断していると、鍼灸院などは簡単に潰れます。
腕が良くても、治療を頑張っても、です。
それは理解していただきたいところです。
もっと言うと、経営が厳しく、生活を送っていくのも難しくなっている、余裕の無いセラピストに果たして身体を診てもらいたいと思うでしょうか。
余裕の無い人間に、冷静な判断ができるでしょうか。
私なら、そんな余裕の無い人に身体を診てもらいたいとは思いません。
危ない、と思ってしまうからです。
セラピスト側に、ある程度の余裕があるほうが良い医療サービスが受けられると思っています。
以上の観点から、医療や介護などの人の命に係わる領域であっても、お金儲けは考えないといけないですし、お金儲けはしないといけません。
ご理解いただけると幸いです。
姿勢で悩む方は多いようですが、姿勢を直そうとするのであれば、まずは
・肥満解消
から始めなければいけません(肥満の方は)。
身体にムダな脂肪があればあるほど、姿勢を整えても上手くいかなくなります。
お腹に脂肪がつき、大きくなれば、その重さに腰が引っ張られますし、大きなお腹を引っ込めようと頑張ることで腹筋の緊張が強くなりすぎて、それも姿勢のバランスを崩してしまいます。
腕についた余分な脂肪も同じで、腕が重くなれば、それだけ腕の位置を保つために筋肉の緊張を高める必要があります。
腕に関しては、腕の脂肪が腕の周径を太くしますので、本来であれば体幹の側面に沿うように位置している腕が、外に広がるようになります。
その状態では、腕の位置が落ち着かないので、今度は肩をすくめたり、脇を占めるように身体を緊張させますので、肩こりが強くなる原因にもなります。
身体の重さと体積の問題は、想像以上に大きな問題です。
気づかないところで、身体のバランスを大きく崩していますので、姿勢を直したい方で肥満の方は、まずは肥満解消して、その後姿勢改善に取り組んでください。
メカニカルストレス、という言葉は多くの人にとって馴染みのない言葉だと思いますが、身体の健康状態を考える上では重要な概念になります。
メカニカルストレス、日本語に訳すと
・機械的刺激
となりまして、訳してもまだ馴染みのない言葉だと思います。
では、機械的刺激とは、どんな刺激かと言いますと主に
・圧迫(圧力、静水圧など)
・伸展(伸長)
・せん断(ズレを与える)
・重力(重さ)
・振動
となっています。
例を挙げてもやはり馴染みのない言葉だと思いますが、このワードがどの専門分野で使われているかというと
・細胞力学(メカノバイオロジー)
という学問になります。
細胞力学も馴染みのない言葉だと思いますが、簡単にいうと
・細胞に加える力が細胞をどう変化させるか
を問う学問です。
その細胞に加える力が
・メカニカルストレス(機械的刺激)
ということです。
前置きがかなり長くなってしまいましたが、このメカニカルストレスは鍼灸治療や整体を考える上でも参考になる概念です。
人間の生体としての最小単位は細胞ですが、その細胞が代謝を変化させる際のスイッチの一つが実は
・メカニカルストレス
なんですね。
実際には、そのメカニカルストレスが細胞の働きを変えるスイッチの大部分を占めています。
つまり、細胞へ何かしらの影響を与えたければ、メカニカルストレスを考えましょうということです。
そして、そのメカニカルストレスは鍼灸や整体の施術によっても確かに生まれています。
鍼灸治療などが身体の代謝や免疫の状態を変化させ、健康状態を好転させるのはメカニカルストレスを細胞に与えているから、という要因があるということです。
身体の生体としての最小単位が細胞である以上、細胞の状態が整うように仕掛ければ自然と身体の調子は良くなり、健康状態も高まるという理屈です。
細胞に対するメカニカルストレスの影響を考えるメカノバイオロジーの領域では、例えば
・細胞周辺の組織などの状態の【硬度が高い】と、その細胞は代謝機能を落とす
という現象が起きることも分かっています。
再生医療の領域でも、幹細胞をいかに狙った細胞に変化させるかを考える際に、どんなメカニカルストレスが条件になっているかを検証することがあります。
それくらい、メカニカルストレスが身体に与える影響は大きいということです。
身体の健康を考える際に、一般的には
・血流
・体温
などを考慮してセルフケアなどを行いますが、それも突き詰めていくとメカニカルストレスに結びつく一面があります。
運動が健康に良い、というのも運動によって生まれるメカニカルストレスが細胞の状態を整えることで健康に結びつくということも十分にあり得ます。
自律神経の働きなどを考慮するのも大切ですが、個人的にはそれよりもメカニカルストレスについてもっと理解を深めたほうが健康増進につながると思っています。
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