愛知県一宮市の青葦治療院、加藤です。
腕のしびれや痛みを訴えられる患者さんには、【胸郭出口症候群】である可能性を疑います。
胸郭の出口辺りがどうにかなってるとか…
胸郭出口症候群、英語で略すと『TOS』。
胸郭出口症候群はスマホやパソコンなど、身体の前面で長時間作業することでも引き起こされます。
あとはスポーツ。
野球やテニスなどオーバーヘッド動作があるスポーツでは起きやすいものです。
症候群、と名前がついている通り、胸郭出口に関連する一連の症状なので、厳密にこれだ、といった原因が挙げられるものではありません。
可能性の高いものを挙げていくと、
・猫背
・ストレートネック
・巻き肩
などが挙げれらますが、これはあくまで表面化した問題であって、根本的にスマホを触る時間が長過ぎるなどの状況を改善しないと完治しません。
この場合の完治とは、治療院や整体院などにずっと通わなくてもいい状態、のことなので、治療院や整体院に通って症状が良くならない、という意味ではないですよ。
胸郭出口症候群の症状が改善するケースは非常に多いので。
ただ、自分でも気をつけないと再発するかもしれないですね、ということです。
胸郭出口症候群に針灸は効くのか?
では、胸郭出口症候群に針灸は効くのか。
答えは、“YES”です。
効きます。
効くんですが、青葦治療院・整体院では胸郭出口症候群に針灸一本で対応することはしないようにしています。
なぜかというと、胸郭出口症候群に関しては整体の方が対応しやすいからです。
対応しやすいとはどういうことかと言うと、胸郭出口症候群は女性に多い傾向にあり、前胸部などに針を打つのが心理的に難しいケースがあるからです。
正直、きわどいところまで肌を露出させないと針を打てないツボもありますので。
できるだけ患者さんに不快な思いをさせたくないので、女性の方の前胸部などには針は使わないようにしています。
手で整体を行っていけば、肌を露出する必要もないので、こちらも安心して施術に望めます。
加えて、胸郭出口症候群で治療してきたい小胸筋などは手でも十分に触ることができますしね。
針一本でやっていってもいいのですが、患者さんとこちら側、双方の状況を考えると針だけにこだわる必要はなくなりますね。
腕と体幹のほどよい距離感を作る
胸郭出口症候群の治療は、腕と体幹を切り離すイメージで行います。
一応言っておきますが、ホントに切り離すわけではないですからね。
あくまでイメージの話です。
胸郭出口症候群の方は、巻き肩もそうなのですが、腕が体幹にくっつきすぎている感じが多いです。
腕が体幹にくっつきすぎて、腕が使いづらい感じです。
腕を含めて、身体の関節が自由に動くためには、その周囲に空間が必要です。
狭い部屋より広い部屋のほうが大きく動けるように、関節も狭い場所より広い場所のほうが動かし易くなります。
くっつきすぎた状況は、腕の動きを窮屈にしてしまい、不具合を起こしやすくします。
胸郭出口症候群では、特に脇のあたりが固くなり空間的に窮屈になっていることが多いので、脇を広げてあげる感じで施術していくことが多いです。
脇を広げてあげて、腕と体幹に程よい距離感が生まれた時、その周囲の組織に余裕ができるので、神経の過度の圧迫や伸張が収まります。
その結果、胸郭出口症候群の症状も改善していくということです。
胸郭出口症候群は比較的、治りやすいものなので、積極的に治療院や整体院に通ってみてください。
しびれや痛みがあるだけも、だいぶ生活の質は下がりますので、放っておいていいことはありませんので。
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