愛知県一宮市の青葦【あおい】治療院・整体院
院長の加藤です。
指定難病113
筋ジストロフィー。
筋ジストロフィーを鍼灸師の視点から考察してみます。
筋ジストロフィーとは?
筋ジストロフィーとは、
骨格筋の壊死と再生を主な病変とする
遺伝性の筋肉の疾患です。
原因となる遺伝子は50以上は解明されておりますが、
その詳細なメカニズムはまだ明確にはなっていません。
筋肉を構成するタンパク質が
損傷・異常を起こして、
筋肉の変性や壊死が引き起こされます。
筋ジストロフィーの症状は?
筋ジストロフィーの症状は
主病変が骨格筋の変性・壊死であることから
- 運動機能の低下
が主な症状になります。
その運動機能の低下を分解していくと
- 歩行障害(動揺性歩行、転倒しやすい)
- 疼痛
- 眼球運動の障害
- 摂食・嚥下機能の低下
- 姿勢異常
- 変形性関節症
- 呼吸障害
などの症状が挙げられます。
その他の症状として
- 消化器症状(内臓機能の低下など)
- 白内症
- 心不全
- 内分泌異常
- 代謝異常
- 難聴
- 発達障害
などが挙げられ、
体内のタンパク質、産生されるタンパク質が
損傷や異常をおこしているので、
タンパク質が全身に存在する以上、
骨格筋以外の内臓などにも不具合が生じることになります。
筋ジストロフィーの針灸治療
筋ジストロフィーに対して針灸で何ができるか、
考察してみます。
筋ジストロフィーの症状に挙げられる
- 変形性関節症
- 疼痛
- 内臓機能の低下
- 呼吸障害
- 嚥下障害
などの運動機能の低下やそれに伴う疼痛などの症状への対応は
針灸の得意分野です。
内臓機能の低下に関しても、
針灸は内臓の働きを整えてくれます。
運動機能の低下に対するアプローチと
内臓機能を高めるアプローチ、
それを行うだけでも生活の質(QOL)は高められると思います。
遺伝子の異常そのものに対しては針灸ではどうにもできませんが、
症状を軽減してQOLを高めていくというアプローチであれば、
十分可能だと思っています。
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