治療の大まかな方向性と考え方
青葦治療院に来てみようと考えている患者さん用に事前情報として、
・患者さんをどう治療をしていくか(施術をすすめていくか)の考え方
を簡単にお話していきたいと思います。
※あくまで【私の考え方】です。ご理解の上読み進めてください。
症状の原因などの見立て方について
まず患者さんの症状をどう考えていくか、どんな原因があるかの見立てについてです。
目安にするのは
・身体の動き(痛み、可動域、重さ、滑らかさ、引っかかり、捻じれなど)
・身体の固さ(筋肉、筋膜、骨、関節の遊びなど)
・皮膚(血色、質感など)
・張力(身体のパーツ同士の連動性など)
などです。
鍼灸院などでは、画像診断や血液検査など精密な検査はできません。
つまり、数字などの分かりやすい指標は使えないということです。
なので、その中で身体の状態を把握したり変化を見ていくためには上記の目安を物差しにして施術をすすめていきます。
治療(施術)方針について
症状の見立てが終われば、次はそれをどう変化させて症状を改善していくかを考えます。
変化させる項目は症状の見立ての目安と同じです。
動きの幅が狭ければ広くしますし、身体を動かしてみた時に重さを感じれば軽くしようと試みます。
触って固さを感じる部分があれば柔らかくし、引っかかりがあればとれるように試みます。
内臓の調子が悪い、などの場合であってもそれは基本的に変わりません。
なぜかというと、内臓の調子が悪いなどの状態であればおそらく病院での血液検査や画像上に何かしらの異常があると思います。
そして、それらの所見は鍼灸院などでは確認できません。
もし確認するのであれば、鍼灸院での治療前の所見と治療後の所見を比較するということを行っていただかないといけないです。
そういった場合、身体の変化を厳密に確認したい方は病院に定期的に通って確認するようにしてください。
鍼灸院で確認可能な変化でも効果を見込める
関節の痛みなどの分かりやすい症状であれば、変化も分かりやすく効果も感じやすくなります。
ですが、内臓の調子が悪いや精神的な不調を伴う症状はどうしても変化が分かりにいです。
加えて、身体の動きなどが良くなったからといって、内臓やメンタルには関係ないと思われがちです。
確かに全く関係あるかと言えば、そうは言えないです。
ただそういった場合であっても、身体の動きや固さ、皮膚、張力などに違和感があることはよく観られます。
なぜかというと、身体が動くときにはその動きに合わせて内臓が空間的に動く必要がありますし、精神的に落ち込むことで目に見えて姿勢が変化することは起こり得ます。
身体の動きに合わせて内臓が動いてくれないと、身体の動きを邪魔することになり、内臓が動いてくれないということは内臓周辺の組織が固くなっていることが考えられます。
その状態に内臓があることは、狭い部屋に閉じ込められているような窮屈感を内臓に与えていることになり、内臓の働きを阻害することにつながります。
メンタルで姿勢が変わる場合も、姿勢の変化を認識することでメンタルの変化に気づくきっかけになったりするので、身体の動きなどの変化で通常の姿勢を変化させようとする試みには意義があると思います。
あくまで例を挙げての考察ではありますが、こんな感じに考えながら症状を見立てたり治療方針を決めたりしています。
参考になれば幸いです。