愛知県一宮市の青葦【あおい】治療院・整体院
鍼治療とは何か、という質問には正しい答えはないとは思いますが、加藤の持論としては
『東洋医学的な物理療法』
だと捉えています。
★☆ 東洋医学と病因 ☆★
東洋医学では病気の原因を
・気
・血
・水
にあると考えます。
気=身体の機能的側面(代謝、免疫、ホルモン、自律神経など)
血=血液の状態
水=体液(血液以外の水分)の状態
その三つの中でも、鍼治療で直接操作(コントロール)できるのが
気
です。
★☆ 鍼治療と『気』 ☆★
鍼で直接コントロールできる『気』。
その不調は東洋医学では
・気虚
・気滞
の二つです。
気虚=気が足りていない(身体機能の低下、パワーダウン)
気滞=気の流れが渋滞している(気の通り道をふさがれている)
どちらにしても『気の流れが悪い』ということではあります。
鍼治療が気をコントロールをできるというのは
鍼を刺すことで気が動く
からです。
鍼を刺すことで
・気の働きが高まる
・気の流れをふさいでいるものを取り除く
ということが起き、気の流れが正常化します。
それが鍼治療をする目的になります。
気は鍼で動かすことができますが、『血』と『水』はどうなのか。
血と水に関しては、鍼で直接操作することは難しいですが、気を操作することに伴って、血と水の働きも正常化します。
なぜなら、気の働きによって血と水が生み出され、運用されるからです。
★☆ 鍼治療と物理療法 ☆★
鍼が気の流れを良くして、気の流れを妨げるものを取り除くとしたら、目に見える反応や触って分かる反応(知覚できる)としては、何が起きているのか。
それは
『筋肉や筋膜の変化』
だと考えています。
気の流れが悪ければ、身体の代謝機能も低下し、身体を支える筋膜組織のコラーゲン線維も整った配列からクモの巣のような、こんがらがった状態になってしまいます。
コラーゲン組織のこんがらがった状態は、気の流れを渋滞させる、といったことも引き起こします。
そうなると、その筋膜に包まれた筋肉などの周囲組織を活動を妨害することになります。
筋肉のコリであったり、身体を動かした時に感じる『引っかかり』などしても身体に表れます。
多くの人が感じたことのある『身体が凝った』感覚というのは、そういった筋膜の状態が悪化したことによって引き起こされる感覚の一つです。
気の流れが筋肉や筋膜にも表れるので、その状態を把握することは、そのまま気の流れを把握することと同じことになります。
つまり、気の流れは知覚することができる、ということです。
筋膜組織の悪化(コラーゲン組織の絡まり)による患者さんが体感する症状としては
・痛み
・重たい感じ
・引っかかる感じ
・だるい感じ
などが多いようです。
多くの人になじみのある感覚です。
鍼治療で身体に物理的な変化(筋肉や筋膜組織の正常化)が起こり、患者さんの体感(痛みなどの症状)に変化が起きる。
物理的な変化は、気の流れの変化であり、患者さんの体感の変化になる。
そういったことから
『鍼治療は気の流れを正常化する東洋医学的な物理療法』
と考えています。