パニック障害の改善例
青葦治療院の加藤です。
パニック障害(発作)といえば、心理的なもの、精神的なものと判断されますが、身体的な不具合が一緒に起きているケースは多々あります。
鍼治療などで心理的なものに【直接】働きかける、というのは難しいですが、身体的に整えることで心理面、精神面に好影響を与えることは可能です。
なのでパニック障害などの症状には、そういった対応をしていくのですが、それによって改善が見られた症例を紹介していきます。
パニック障害のポイント
まずパニック障害の方の特徴として
・背部(特に肩甲間部)のコリが強いことが多い
・頸部の緊張が強く、頭を持ち上げた時の重さがある
・前腕部の緊張が強い
・腰の前弯カーブのバランスが悪い(特に腰仙関節)
という方が多いです(あくまで私の経験上ですが)。
後は背部を触られるとくすぐったさを感じる方も多いです。
その辺りは精神的なものが身体に表れているのだと思われます。
背部には心兪、肺兪とパニック障害の症状にある
・動悸
・不安感
・過呼吸
などと関連のあるツボもあります。
頚部は迷走神経や横隔神経などパニック障害の症状に関連のある神経も通っています。
身体の構造的にな面を考えると、その辺りに改善のポイントがあるかと思います。
患者さんの症状
・突然、動悸が激しくなる
・突然、不安に襲われる
・睡眠時、何度も起きてしまう(2、3回ほど)
・人の多いところに行くと過呼吸が出る(何分かでおさまる)
・首、肩が痛い(重い感じもある)
・めまいが以前よりも出るようになった
などでした。
パニック障害の施術
今回の患者さん症例の施術は
・背部、腰部への鍼
・頭頂部周辺への鍼
・前腕部(心包経を中心に)への鍼
・首の前側の筋肉(斜角筋群、胸鎖乳突筋)への手技
・後頭部、側頭部への手技
などをメインに行いました。
後は身体の状態に合わせて、足したり引いたりしました。
患者さんの経過
症状の変化は、患者さんの主観の数値が最初は10としたら
・1回目:10→5(不安感を感じることが大幅に減った)
・2回目:5→7(また少し不安を感じるようになった)
・3回目:7→5(過呼吸がたまに出るくらいになった)
・4回目:5→3(ほとんど苦にならなくなった)
・5回目:3→7(不眠傾向が強くなったので悪化したように感じた)
・6回目:7→5(施術後はよく寝れるが、日が経つと不眠傾向が強くなる)
・7回目:5→4(寝れる日が増えてきた)
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・13回目:2→2(パニック障害はほとんど気にならないが、稀に症状が出る)
※あくまで一つの症例です。
効果には個人差があります。